経営戦略とコーポレートファイナンス

7月 16日 | 投稿者:i.takayama | 書評

                    本書は経営戦略とコーポレートファインナンスという、近年研究領域の細分化の影響を受け、別々に扱われることが多かった2つの視点から企業の経営政策について論じられている。ファイナンスや財務が苦手な人、経営戦略やマーケティング分析が苦手な人両面にとって、事案の立案~実行、結果の実例と、わかりやすい解説は今後必ず役に立つ事となるでしょう。 『経営戦略の方針と実践の進捗を総合的に評価する指標は、資本利益率であり、企業価値である。資本コストを上回る資本利益率をあげることで、企業は価値を付加することができる。』と本書の中で述べられている。 当たり前のことを言っているようではあるが、私は企業... 続きを読む

松下幸之助に学ぶ希望の哲学

5月 12日 | 投稿者:室賀 康 | 書評

本書は一代で松下電器(現パナソニック)を築き上げた松下幸之助氏 が持つ経営哲学について、松下幸之助研究の第一人者であるPHP研究所 専務取締役の佐藤悌二郎氏とアチーブメントグループCEOである 青木仁志氏が三日間に及ぶ対談で述べた本である。経営手法というより もさらに大きな概念、経営哲学について説き、実際の経営場面と照らし 合わせながら話が進むので、読み手にも理解しやすい。   この書を読み進めていくと、松下幸之助はまず第一に人の良いと... 続きを読む

『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』 佐々涼子著 早川書房

4月 1日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

震災から、復興から、目を背けてはいけない。改めて感じた。震災発生から工場の再稼働までを振り返る日本製紙石巻工場の物語。そこには生々しい、報道されなかったたくさんの現実があった。今でも、2011年3月11日のニュースを見ると胸が苦しくなる。津波のシーンを直視出来ない自分がいる。本を読み薦めながらその苦しさがよみがえる。しかし、ここに出てくる人々はテレビを通してではなく現実に目の前でその事態と向き合い続けて来た人々だ。それだけにその言葉は心に突き刺さる。本の紙を作るのにこれだけの苦労と物語がある事を... 続きを読む

『ゲーム・チェンジャーの競争戦略 ルール、相手、土俵を変える』 内田和成編著 日本経済新聞出版社

3月 18日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

昨今ビジネスを行う上で、「業界」という境目が曖昧になって来ている。他業種の参入や新たなマーケットの創出といった事が日常的に起きているからだ。時代の流れにあわせて形を変えて行く事が求められる、そんな中でどのようにして生き伸びて行くのか?競争のルールを破壊する戦い方を4つのタイプに分類、それぞれを具体的な事例を交え解説するとともに既存企業は今後どのようにして対応して行くべきなのかを提案している。 もちろん、明確な答えがあるわけではない。しかし、著者の類型化と解説は明快で現在、どのような企業が躍... 続きを読む

『内田樹の大市民講座』 内田樹著 朝日新聞出版

3月 10日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

内田樹氏は良識の人である。   僕が内田樹氏の文章を好んで読む理由だ。   この本は、週刊誌『AERA』における2008年からのコラムを採録したもので、連載を読んでいた僕にとっては、「そうそう、こんなことも書いてあったな。」などと思い出しつつ読み進めるとともに、氏のおっしゃっていることは実は当たり前のことが多く、当たり前を当たり前に出来なくなった今の世に(残念ながら僕はそう感じている)色々と投げかけているということを改めて感じた。   ... 続きを読む

ジョゼフ・ミケーリ著 小川敏子訳「スターバックス輝きを取り戻すためにこだわり続けた5つの原則」

2月 12日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

みなさんはスターバックスと聞くてどのようなイメージを持つだろうか。私はスターバックスと聞くと、リッチ、おしゃれといったイメージを持つ。スターバックスでコーヒーを飲んでいるというだけで一定のステータスを感じてしまうのは私だけではないだろう。 もっとも今でこそこうした確固たるブランド力を持っているスターバックスも一時はその進むべき道を見失ってしまっていた。2008年、創業以来初の赤字を記録したのである。目先の利益を追求するあまり、スターバックスというブランドを見失ってしまったことが原因だった。... 続きを読む

大竹文雄「労働経済学入門」

1月 22日 | 投稿者:T. H. | 書評

本書は労働経済学の基本的な理論を説明したものであり、基礎的な経済学ではとらえきれない労働を考える方法を提示している。本書を読み進めることで、労働市場に対する理解が深まり、年功賃金や終身雇用といった日本的雇用制度の変化や、学歴間・産業間・企業規模間・男女間で生じる賃金格差の原因などを理解することができる。 本稿では、執筆現在において話題になっているベースアップをめぐる労使間の交渉がもたらす影響について、本書を参考に述べる。雇用と賃金に関する結論は、ベースアップが達成された場合、組合のある企業... 続きを読む

羽生善治著「決断力」

1月 21日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

本書は現役最強の棋士と名高い羽生善治氏の勝負術が披露されている本である。 対局後には頭の血管が膨れ上がり、頭皮が真っ赤になっていることもあるといわれる極めて厳しいプロ将棋の世界において圧倒的な成績を残し続ける天才羽生善治の勝負についての考え方は将棋の世界に身を置く人のみならず多くの一般の人にとっても参考になるように思う。 たとえば本書では知識を「知恵」に昇華することの重要性が書かれている。将棋には「定跡」という戦略のロードマップなるものがあり、戦法や戦形の知識を得るためにそれを覚... 続きを読む

『地方消滅』 増田寛也編著 中公新書

1月 3日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

「896の市町村が消える前に何をすべきか」 「東京一極集中が招く人口減」 タイトルとともに表紙には驚くべき言葉が並ぶ。 若年女性人口の減少予測データから導き出されたデータはこのままでは896の自治体が将来的に消滅の危機にあると言う。日本の人口は2008年をピークに本格的な人口減少が進む。このまま行くと2050年には1億人を割り込み、2100年には5000万人を割るという。 日本は少子化・高齢化に加え、出産適齢期の世代が経済的理由での晩婚化・未婚化、東京圏への若年人口の流入... 続きを読む

『今治タオル奇跡の復活 起死回生のブランド戦略』 佐藤可士和・四国タオル工業組合著 朝日新聞出版

1月 3日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

佐藤可士和さんがブランディングを担当した「今治タオル」の奇跡ともいうべき奮闘記。第1部を佐藤可士和さんの視点から、第2部を地元の四国タオル工業組合の立場から書かれている。これによって、ブランディングする側とされる側それぞれの葛藤や思惑が見えてくる構成になっている。 その点教科書的なブランド戦略の本となることなく、現在、そしてこれからの「今治タオル」はどのように成長をして行くのかも楽しみな作りとなっている。もちろん、ブランド戦略の指南書としての学びも十分にある。第一にすべき事は「わかりやすさ... 続きを読む

「本が売れない」というけれど 永江朗著

12月 19日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

                  「本屋」をはじめ、「屋」がつく零細な小売業はどんどん減少している。大型店舗建設による商店街や地域の集客力の低下、後継者問題など考えられる要素は様々。ブックオフをはじめとするリサイクルショップの躍進やアマゾンのような大型ネットショップの成長。もちろん、これらも「本屋」の減少の要因になっているとは考えられる。しかし... 続きを読む

青木仁志著『クオリティ・カンパニー』

12月 17日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

本書はアチーブメントグループCEOである青木仁志氏の実践的な経営手法について書かれた本である。 本書では、理念を体現するために組織として一貫性のある活動をすることを「理念経営」と定義付けしたうえで、その重要性が述べられている。 理念を中心とした判断をする。このように口で言うのは簡単かもしれない。しかし理念を貫くことは時には目の前の利益を手放すことを意味する。 本書の中では、理念に反する行為を行ったアチーブメントの幹部に対して離職を勧めたという例が紹介されている。この幹部は結果的... 続きを読む

『経済成長という病 退化に生きる、我ら』 平川克美著 講談社現代新書

12月 5日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

2009年春刊行だが、5年半経った今まさにタイムリーな作品として読むことが出来る。 本書のテーマは以下の通り。 (以下、引用) 世紀末からミレニアム(2000年)をまたいで2008年の金融破綻に至るまでのおよそ10年間に起こった出来事について、…むしろ、私は「何だかよくわからない」ということについて、それがどう分からないのかということの道筋を明らかにしたいのである。 今回は(今回もと言うべきか)書評の体をなしてないと指摘されるかもしれないがそれを承知で書かせていただくと、... 続きを読む

南場智子著「不格好経営 チームDeNAの挑戦」

12月 3日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

本書は「モバゲー」などで一世を風靡し、現在「横浜DeNAベイスターズ」を運営している株式会社ディー・エヌ・エーのファウンダーである南場智子氏の半生を描いた本である。 本書ではマッキンゼーのコンサルタントとして活躍していた南場氏がソネットの泉二社長のとある一言をきっかけに独立し、ディー・エヌ・エーが大企業へと発展していくまでの話が書かれており、またあまり一般には知られることのない貴重な苦労話が語られている。 私が印象に残ったのは人気ソーシャルゲーム「怪盗ロワイヤル」の誕生についての話である... 続きを読む

本田直之著『レバレッジ・リーディング 100倍の利益を稼ぎ出すビジネス書「多読」のすすめ』

11月 26日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

本書はビジネスに生かすための「読書法」について書かれた本である。「読書法」の本というといまいち想像がつかないかもしれない。大きく言えば、本書ではビジネス書を読むことの意義から始まり、本の選び方、読み方、読書後に取るべき行動について、が書かれてある。 「読書は最高の自己投資である」本書の中の一節であるが、私はこれを呼んではっとした。株やベンチャー企業への投資は結果が出るまでにある程度の時間がかかるし、そもそもマイナスになってしまう可能性もある一方で、本は読んだその日から役立つものであるし、常... 続きを読む

『金持ち脳と貧乏脳 脳とお金のただならぬ関係』 茂木健一郎著 総合法令出版

11月 26日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

「お金」をキーワードにした脳科学の分析書。著者によれば、貯蓄とは「未来に対する投資」であり、不確実な人生において安心を生むものだと言う。物事を否定的にとらえて過ごすのか、楽観的にとらえて過ごすのか。ただ、貯蓄を目指すのではなく、必要なものへの投資は惜しまない。例えば、著者のボクのお気に入りの一冊『アウェー脳を磨け!』に出てくるような、「アウェーを常に求め、その為にお金が必要であれば、そのお金は惜しみなく使う」(「」内本文より引用)。といったフレーズも登場する。「お金」というフレーズが先行... 続きを読む

『「ご当地もの」と日本人』 田村秀著 祥伝社新書

11月 20日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

「ご当地」、日本ならではのこの文化(と言っても過言ではないだろう)。そのレパートリーと歴史、そして今後の展望に迫るのが本書。特に「ご当地」の中でも一番存在感を示す、「ご当地グルメ」が中心的位置を占める。新書だけあって要点を簡潔にまとめてあり分かりやすい。また、「ご当地」の光と影として、課題の部分にもしっかりと触れられている。 僕の「ご当地」という言葉に対する印象は、日本にあふれている、あふれすぎていると思っている。ゆるキャラの数は数えきれない程で覚えきれない。(ゆるキャラが悪いのではないが... 続きを読む

永井孝尚著『戦略は「一杯のコーヒー」から学べ!』

11月 19日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

セブンイレブンのセブンカフェを筆頭として今日ではほとんどのコンビニエンスストアで低価格かつ高品質のコーヒーを楽しむことができる。これまで以上にコーヒーが生活に浸透してきているといえるだろう。 本書はそうしたコーヒーブームをビジネスの観点から分析するというものである。ドリームコーヒー株式会社という架空の会社を舞台に、コーヒーについて無知であった主人公のさくらがコーヒーについての基礎知識のみならず、スターバックスやドトールなどが行ったビジネス戦略を学び、コーヒー業界の奥深さを知っていくという形... 続きを読む

中野剛志著「TPP亡国論」

11月 12日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

2014年内の合意が難しいと見込まれるTPPについて、それを反対する立場から書いた書籍。合意の越年が確実となったことで更にTPP参加の是非について議論が過熱すると思われるが、今なお反対派の人々の大きな支えとなっているのがこの本なのではないだろうか。 恥ずかしながら本書を読むまでは私自身TPPについての知識はあまりなく、なぜTPPへの参加がここまで議論の対象になっているのか、TPPに参加することによって何が起こるのかをきちんと理解することができていなかった。本書ではまずTPPとは何なのかにつ... 続きを読む

『街場の共同体論』 内田樹著 潮出版社

11月 11日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

AERAの巻頭のコラムがきっかけで、ここ最近著者の本を特によく読むようになった。その理由は、ボク自身が感じている日々の暮らしの中での疑問や違和感、モヤモヤしたものに対して道筋をつけてくれるから。勿論、答えが用意されているという意味でなく、当たり前を当たり前として向き合い、そして取り組む。当然の事に対して真摯に向き合っている。そうか、ボクがおかしいとか不自然に思うような事は、誰も口にしないけれど本来ならば当然の疑問としてあっていいものなのだ。そういう自信(安心と言うべきか)を与えてくれる。... 続きを読む

グリーンスムージーレボリューション

11月 7日 | 投稿者:E.noda | 書評

この本では著者のヴィクトリア・ブーテンコさんの実体験をもとに独自で生み出した”グリーンスムージー”という緑色をした飲み物の革命的な健康への効果をアメリカ、オレゴン州から伝えている書籍である。自分と家族の健康のため始めた、ローフード100%の生活の中で生み出された”グリーンスムージー”は、「おいしい」「手軽」「変化を実感しやすい」ため、誰もが続けることができる健康法であると述べている。本書では、葉野菜と果物のみで作る“グリーンスムージー”のピュアな効果を科学に説明し、かつ著者がオススメする170も... 続きを読む

大山典宏著「隠された貧困 生活保護で救われる人たち」

11月 7日 | 投稿者:T. H. | 書評

私たち一般的な市民から「隠された」貧困とは何か・・・格差の拡大についてメディアでもよく見かける話題となり、近年人々の間で共有されるトピックとなりました。私個人も貧困問題に関心があり、それなりに知っていたつもりだったので、私のまだ知らない「隠された」貧困とはどのようなものだろうと思い、手にとりました。 この本で取り上げられていたのは、児童養護施設出身者、高齢犯罪者、薬物依存者、外国人貧困者、ホームレスなど、私たちの多くが普段見て見ぬふりをしている方々です。「本人だけに責任がある訳ではない。社会の... 続きを読む

真山仁著「グリード(上)(下)」

10月 29日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

企業買収、再生の世界を克明に描き、ドラマ、映画化もされたハゲタカシリーズの4作目である。真山氏の丹念な取材によりシリーズ全巻を通して徹底してリアリティが追求され、それが作品の面白さに繋がっている。 真山氏いわく、グリードというタイトルは、この言葉が日本人とアメリカ人の違い、さらに金融という作品の柱となるものを非常に象徴できると考えたことから付けられたものである。リーマンショックが舞台となっている本作品では、リーマンショックがよく分からないという人にとって分かりやすい解説がなされているだけで... 続きを読む

小笠原信之著「伝わる!文章力が身につく本 できる人は文章も上手い!」

10月 29日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

『同県は「安心でおいしい水プロジェクト」をスタートさせたが、その際に「高度浄水処理装置」を導入した。』 上記の文章に違和感を覚える人はどれほどいるだろうか。接続助詞「が」の使い方に問題があるのだ。接続助詞の「が」は逆接にかぎって用いられるものであるため、上記の文章は「できる人」の文章とはいえないのである。このように日本語の原則的な理屈を踏まえた、相手に伝わりやすい文章を書くための手法、明日から使える文章作成能力向上のコツを具体的に教えてくれるのがこの本である。 ほとんどの人は文章の書き方... 続きを読む

『路地裏の資本主義』を読む。ー足下にある定常経済ー

10月 29日 | 投稿者:Ryojiro Yamamoto | 書評, 経営学

ビジネス書全巻ドットコムの店主であり、走る社会学者とひそかに呼んでいる宮地藤雄氏がレコメンドしていたので読んだ本。増刷となって売れているよう。 まず、表紙の写真がとても良い。著者が生まれ育ち、最近また居を移し、仲間と働く、東急池上線の荏原中延駅の商店街だろうか。この地に今年、喫茶店も開いたのだという。「町に自分たちの根拠地をつくりたい」という理由からそうしたのだと書かれてある。「町に根拠地をつくる」。 何だろう、この魅惑的な響きは。何度でも口に出してみたくなる。「町に自分たちの根拠地... 続きを読む

前川聡子著「企業の投資行動と法人課税の経済分析」

10月 28日 | 投稿者:T. H. | 書評

昨今の法人減税改革について、「法人税を下げれば設備投資や対内直接投資が促され、経済活性化が期待できる」や、「外形標準課税を中小企業に広げることは、中小企業の設備投資を減少させ、日本の生産性を下げる」といった論調を耳にすることがあるのではないかと思う。理論的にはこのような主張は成立し得るとは思うが、現実の経済活動でそれが本当に正しいのか、と疑うことが1度や2度はあったのではないだろうか。 本書は、このようなもっともらしく聞こえる主張を、経済学のモデルと統計学(計量経済学)に基づいて、実証分析... 続きを読む

大竹文雄著「経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには」

10月 27日 | 投稿者:T. H. | 書評

『私たちのまわりには、運や努力、能力によって生じるさまざまな格差や不平等がある。本書は、それらを解消する方法を、人々との意思決定メカニズムに踏み込んで考えることによって、経済学の本質を分かりやすく解き明かす。』これが本書の目的である。堅苦しそうに思えたかもしれないが、『女性が背の高い男性を好む理由からオリンピックの国別メダル獲得数まで』親しみ易い内容を多く扱っており、しかも1つ1つのトピックごとに簡潔に述べられているため、経済学を学んでいる人はもちろん、そうでない方々も楽しみながら読めること、請... 続きを読む

会計入門書の決定版

10月 27日 | 投稿者:T. H. | 書評

この本は、決算書を作成できるレベルほどの会計知識は必要とはしないが、財務諸表を読めるようにはなりたいというビジネスマン、投資をしたい方、学生の入門書として最適な1冊だと思う。会計知識が全くない人でもすらすら読めるということは、本書の購入当時全く知識の無かった私の経験から断言できる。 そのようにすらすら読めるようたらしめている本書の特徴は以下の3点に集約される。1つ目は、図をふんだんに盛り込み、イメージが湧きやすくなっていること。2つ目は、具体例を用いた説明であること。3つ目は、説明する順序... 続きを読む

池井戸潤著「果つる底なき」

10月 22日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

半沢直樹シリーズで一躍脚光を浴びた池井戸潤氏の第44回江戸川乱歩賞受賞作である。著者の他の作品と比較するとかなりミステリー性の強い作品ではあるものの、他のミステリー作品とは一線を画す。江戸川乱歩賞選考委員であった阿刀田高氏はこの作品を「銀行ミステリーの誕生を宣言する作品」と称している。 著者は銀行で勤務していた経験を持ち、それゆえ銀行ならではの人間関係、銀行と企業との取引関係などが仔細に描かれている。銀行とは、銀行員とは、を教えてくれる小説であるともいえる。もっとも、この小説の面白さはこう... 続きを読む

池井戸潤著「ルーズヴェルト・ゲーム」

10月 22日 | 投稿者:takuya kishimoto | 書評

本書は池井戸潤氏の直木賞受賞後第一作となる本である。ルーズヴェルトゲームとはフランクリンルーズヴェルト大統領が野球において一番面白いと考えた8対7のスコアを指し、本書ではまさにそうしたルーズヴェルトゲームのように物語が進行していく。さまざまな人物の視点からその深層心理を描いていくという池井戸氏ならではの手法がとられ、主人公らしい主人公がいないことが本書の大きな特徴である。 本書ではかつて社会人野球の名門として名を馳せていた青島製作所野球部を通した青島製作所に係わる人々の内面や心情が巧みに描... 続きを読む

異次元金融緩和の狙いと出口リスク

10月 21日 | 投稿者:T. H. | 書評

著者の翁邦雄さんは、元日本銀行員であり、かつ経済学のph.D.を取得済みであるため、金融政策を理論的にも実務的にも語ることができる。その上、抽象的な経済理論をとてもわかりやすく、イメージが湧くように記述なさる方でもあり、経済学初学者にも手の届く本を書かれている。この「日本銀行」は、経済学を学んでいない人にもわかりやすいものであると思われる。そして、目下の黒田日銀総裁による金融政策への理解を深めてくれるため、ビジネスマンはもちろん、学生、主婦の方々にもお勧めの本である。 プロローグで、現在の... 続きを読む

『ニッポン景観論』 アレックス・カー著

10月 10日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

『ニッポン景観論』 アレックス・カー著 集英社新書 読んだ時にとてもしっくりと来た。ボク自身もそうであるが、何故、海外の景色や街並に度々魅せられるのだろうか。感覚的に素敵だと思うものは世界中にあるのに、何故日本ではそう思うものが少ないのだろうか?そんな疑問が以前から頭の隅から離れずにいた。今回、著書を読んで分かったことはニッポンの日常は景観という視点からするととても残念であるということ。意見は分かれるところだが、割り込みや窃盗も少なくモラル意識の高い日本人であるのだから、マナーを促す看板を... 続きを読む

村上春樹著『走ることについて語るときに僕の語ること』を読む。

7月 20日 | 投稿者:Ryojiro Yamamoto | 書評

読みたいと思いながらどこかで敬遠していたのか、なかなか頁をめくれなかった本。自分が走らなくなってしまったからだろうか。 タイトルは、レイモンド・カーヴァーの『What We Talk About When We Talk About Love』によるという。ジョギング好きの作家による軽いエッセイだろうと思って読み進めたところ、小さくない衝撃を受けた。この本に10年以上もかけたと著者自身が記している通り、エッセイではなく「メモワール」である。書くこと、走ること、生きること、創造することに... 続きを読む

モチベーションを思うまま高める法

7月 16日 | 投稿者:藤井健人 | 書評

「変革」や「革新」と呼ばれるような激的な転換期には、一つの秩序秩序が崩壊し、新しい秩序が生まれようとする。高度経済成長時代より続く古ぼけた社会システムに終わりを告げ、私たちは社会や組織との新しい関係性を模索しなければならない。 生活基盤が安定し、ほとんどの個人が物理的には不足のない豊かな暮らしができるようになり、グローバル化やIT革命により価値観が多様化した今、共通の目標、徹底した管理教育、指示と指導、評価と報酬を礎にした外側からの動機付けには効果がなくなってきた。そこで著者は、個人の心の... 続きを読む

『なぜ、真冬のかき氷屋に行列ができるのか?』

7月 14日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

湘南、鵠沼に店を構えるかき氷屋「埜庵」。真冬でも行列のできるかき氷屋として、有名になった。当然ながら、そこまでには苦難の道のりがあった。「埜庵」立ち上げより迷走の日々、そして現在、試行錯誤の中から生まれた繁盛法則は「埜庵」ならでは。必ずしも真新しいものばかりではなく、当たり前の事も実は多い。心を込めた積み重ね、その当たり前の難しさを実践したからこそ、この店には多くのファン(ノアラーと呼ぶ)が多くいる。「win-win」ではなく「love-love」を目指した「埜庵」スタイルのビジネスモデル。僕... 続きを読む

世界遺産にされて富士山は泣いている

6月 23日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

富士山が世界文化遺産になって1年が経過。各地で世界遺産を祝うムードで包まれる一方で、実はユネスコから大きな宿題が課せられていた。その条件をクリア出来なければ富士山は「危機遺産」リスト入りの課題もあるという…。 世界中の山を登り歩いた著者だからこそ持つ事の出来る見識。今後、富士山が日本人だけでなく、世界中の人々から愛され、憧れの地であり続ける為にはどのような取り組みが必要なのか?富士山を取り巻く現状を考える。 世界遺産に選ばれたことはゴールなのではなく、実はここからがスタート。認定された遺産を... 続きを読む

金持ちゾウさん、貧乏ゾウさん 仕事と人生の変わらない法則

5月 28日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

カネー村のゾウたちが繰り広げる寓話的ビジネスストーリー。「ヘッジホント」という投資話をきっかけに村は大騒動に…。 物語を通じて考えさせられるのは「お金」とは一体なんなのか?そして、その「お金」とどう向き合うか、向き合うべきなのか?自分が今後生きていく上で「お金」という価値に固執すること無く、冷静に物事と向き合い、身の丈にあった行動、日々1つ1つ積み重ねる事の大切さに改めて気付かされる1冊。... 続きを読む

Sign with Me 店内は手話が公用語

12月 15日 | 投稿者:店長 | 書評, 起業家

2012年8月、私は、東京大学本郷キャンパスの近くにある「-Social Cafe-Sign with Me」に初めて足を運んだ。階段を2階に上がり、ドアを開くと「ありがとう」「おいしかった」等、来店されたお客様がお店やスタッフへの感謝の言葉や要望を壁一面に書き込んだ大きなホワイトボードが目に入った。また、店に入るとお店のスタッフからの挨拶がなく、代わりにそばに駆け寄ってきてくれ、注文の仕方が書かれたボードを持ちながら身振り手振りで教えてくれた。 とても新鮮な感覚に包まれたことを今... 続きを読む

自由な市場経済で多くの人々はより良くなるか

12月 17日 | 投稿者:博士 | 書評

『競争と公平感 市場経済の本当のメリット』 大竹文雄/著 (中央公論新社) 「市場による自由競争によって効率性を高め、貧困問題はセーフティネットによる所得再分配で解決することが望ましい」。これはどんな経済学の教科書にも書かれていることであり、そしてほとんどの経済学者が豊かさと格差解消を達成できると考えている組み合わせである。 それが日本では通用しない。アメリカの調査機関ピュー研究所によるグローバル意識調査(2007年)において、「貧富の差が生じるとしても、自由な市場経済で多くの人々はより良くなる... 続きを読む

憂鬱でなければ、仕事じゃない

12月 7日 | 投稿者:博士 | 書評

『憂鬱でなければ、仕事じゃない』 見城徹/著 藤田晋/著 (講談社) 角川書店の名物編集者として手腕を発揮した後、幻冬舎を立ち上げて出版界の一角を占めるまでに育て上げた見城氏と、サイバーエージェントを史上最年少で上場させた藤田氏の、二人の起業家による共著です。 見城氏の格言的な言葉について、二人の思いや実例を述べるスタイルで進みます。一つの言葉につき6ページ程度で構成されており、非常に読みやすい構成になっています。 第一章~第二章では、主に自分自身について、いかに厳しく律し、鍛えるかといった、... 続きを読む

有り得ない程の交渉力と成功 -その源泉は?

12月 2日 | 投稿者:博士 | 書評

『スティーブ・ジョブズ 神の交渉力』 竹内一正/著 簡単に前言を翻し、相手を落とし入れ、義理などに微塵もとらわれず、相手の言い分は一切受け入れない… 本書は表面的にはスティーブ・ジョブズの、特に破天荒な交渉エピソードに主眼を置いた半生記である。具体的に交渉技術を解説したものではなく、従って読んでもすぐに交渉やプレゼンのレベルアップに役立つものではない。 しかしながら、ジョブスが交渉において神懸り的な力を発揮し、成功を掴み取ってきた力の源泉は何か?それは人々をあっと言わせたいという心からの欲求であ... 続きを読む

ドラッカー著『イノベーションと企業家精神』を読む

7月 14日 | 投稿者:旅人 | 書評, 経営学

『イノベーションと企業家精神』 P.F.ドラッカー著/上田惇生訳 (ダイヤモンド社) 本書は、1985年に出版されたドラッカーの名著の一つです。アメリカの分析を中心に、冒頭で起業家経済、起業家を定義し、その後イノベーションを生み出す7つの機会について事例と共に書かれています。 「ベンチャー」というとハイリスクハイリターン、ハイテクといったイメージが先行しますが、それは誤った認識であることがわかります。実際のデータをもとに明らかにされています。また、「起業家」について、ややもすると直... 続きを読む

ユニクロが生まれ、世界企業になった理由。-誇大妄想というほどの巨大な夢と圧倒的な読書量-

6月 30日 | 投稿者:Ryojiro Yamamoto | 成長企業研究, 書評, 起業家

『柳井正の希望を持とう』 柳井正著(朝日選書、2011年) ユニクロについて、オーナーでありCEOでもある柳井正氏について、今さら説明はいらないだろう。しかし、この僅か200ページ余りの新書には、人口17万人の小さな地方都市で生まれた一商店が、なぜかくも世界中で愛され、今もあくなき拡大を続けているのか、その理由と秘密が、余すことなく語られている。 柳井氏は大企業を受け継いだ御曹司でも、エリートコースを突き進んできた人間でもない。縁故で入った会社を9ヶ月で辞めて宇部に出戻り、父親が経... 続きを読む

『真の指導者とは』-信長、ナポレオン、毛沢東、本田宗一郎をはじめとするリーダー達に学ぶ

6月 8日 | 投稿者:店長 | 書評

『真の指導者とは』 石原慎太郎/著 起業や経営を生業にする者として、常日頃リーダーシップについて考えさせられる機会は多い。3月11日の大震災の発生により、あるべき指導者像というものについて、より一層深く考えるようになった。そのような中で、4月10日に行われた東京都知事選で約261万票を得て圧勝し、4選を果たした石原慎太郎氏が提言する『真の指導者』論に関心をもち、手に取った。第一刷は2010年7月30日、第二刷が2011年4月20日。 政治信条の違い、歯に衣着せぬ著者の発言には賛否両論あ... 続きを読む

日垣隆全巻所収『電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。』を読む。

6月 6日 | 投稿者:記者 | 書評, 起業家, 電子書籍

『電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。』 日垣隆著(講談社、2011年4月) 『こう考えれば、うまくいく。』『少年リンチ殺人―ムカついたから、やっただけ《増補改訂版》』『勝間和代現象を読み解く』『電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。』の4冊を、続けて読む。視点や切り口が鋭く鮮やかであることに加え、どのテーマも、著者が深く、長く思考を重ね続けてきたものばかりであり、その年輪が、一つ一つの文章に特別な力を与えている(勝間和代~は比較的最近の現象を小冊子... 続きを読む

9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方

4月 30日 | 投稿者:博士 | 書評

『9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方』 福島文二郎/著 なぜディズニーランドはいつも笑顔にあふれ、ピカピカなのか?同じナレーションを毎回一生懸命行い、子供に対してもきちんと膝を折って話すのか? それは社員の誰もが手抜きをせず、主体的・積極的に、こだわりを持って仕事を行っているからである。そして驚くことに社員の9割がアルバイト、それも「特に問題がない限り全員採用」という方針で集められたアルバイトが、それを行っているのである。 Allergic reaction is not ... 続きを読む

なぜこの店で買ってしまうのか -ショッピングの科学-

4月 24日 | 投稿者:店長 | ベストセラー, 書評

『なぜこの店で買ってしまうのか ショッピングの科学』 パコ・アンダーヒル/著 鈴木主税/訳 福井昌子/訳 米国エンバイロセル社の創業者でありCEOの筆者は、消費者がショッピング空間(小売店は勿論のこと、銀行、飲食店などあらゆるサービスを享受する場)において、買うあるいは買わないという意思決定をどのように行うのか、調査研究をしてきた第一人者である。 GAP、スターバックス、マクドナルド、シティバンク、ヒューレット・パッカード、ヤフー等、急進的なブランドを世界的なものに押し上げたり... 続きを読む

超訳 ニーチェの言葉 - 232のことばが示す前向きなメッセージ

4月 15日 | 投稿者:旅人 | ベストセラー, 書評

『超訳 ニーチェの言葉』 フリードリヒ・ニーチェ/著 白取春彦編訳 本書は、232の「言葉」とその引用元であるニーチェの文献を格言集のような体裁で紹介しています。「己」「喜」「友」「世」など、人間や感情に関する10の章に分けられていて、前向きなメッセージが中心です。 多文献の引用による編訳書のため、矛盾を感じるところがあったり、ニーチェの思想の体系的な理解(本質的な理解)にはならなかったりする点はあるのではないかと思います。しかし、物事の感じ取り方はおかれている状況などによって変わ... 続きを読む

20代で人生の年収は9割決まる?

4月 9日 | 投稿者:博士 | 書評

『20代で人生の年収は9割決まる』 土井英司/著 「アマゾンのカリスマバイヤー」と呼ばれ数多くのベストセラーを輩出してきた著者が、ビジネスキャリア成功の秘訣として、その年齢でしかやれないことをやる、特に20代のうちに仕込み・自分作りを済ませておくことの重要性を説いた本である。 ビジネスパーソンにとっての成功は人それぞれであるという観点に立ち、以外・多数・複雑な強みを仕込むことがポイントであると述べており、よくある効率重視・スキルの習得といったことにフォーカスした啓発本とは一線を画す内容となってい... 続きを読む

ソーシャルアプリ入門

4月 8日 | 投稿者:編集者 | 書評

『ソーシャルアプリ入門』 クスール/著 dango/著 クレイ/著 マイクロアド/著 富川真也/著 新井隆祥/著 Facebook、mixi、モバゲー、MySpace、GREEといったプラットフォームを彩るソーシャルアプリとは何か? 普段何気なく利用されている方も多いと思う。 ソーシャルアプリとはSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上で公開されているアプリケーションのことである。 ソーシャル機能があることによって、ユーザーの広がりが外部に開かれている点に特徴... 続きを読む

お金の流れが変わった! -4,000兆円のホームレスマネー-

3月 25日 | 投稿者:博士 | 書評

『お金の流れが変わった! 新興国が動かす世界経済の新ルール』 大前研一 著 世界的に著名な経営コンサルタントの大前研一氏が、「ホームレスマネー」をキーワードに、近年の世界的な経済情勢について分析・解説を行い、日本の成長戦略についても提言している。 今日の世界的な経済現象には「ホームレスマネー(著者造語、一般的にはホットマネー)=投資先を探して世界をさまよっている不要不急のお金」が決定的な役割を果たしている。サブプライムローン問題とリーマンショック、中国をはじめとするアジア諸国の急成長、アイスラン... 続きを読む

働く君に贈る25の言葉

3月 20日 | 投稿者:店長 | ベストセラー, 書評

『働く君に贈る25の言葉』 佐々木常夫/著 3月11日に発生した東日本大震災で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。 今回ご紹介するのは、『働く君に贈る25の言葉』です。 本書の著者、佐々木常夫氏は、2001年、同期トップで東レの取締役に就任し、2003年から2010年まで東レ経営研究所社長として活躍されました。しかし、著者の私生活は順風満帆とは程遠いものでした。初めて課長に就任した年に奥さんが肝臓病を患い、自閉症の長男を含め3人の子供を育てていましたので、毎日1... 続きを読む

これからの正義の話をしよう -ハーバードで14,000人が履修した超人気講義-

3月 10日 | 投稿者:旅人 | 書評

『これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学』 マイケル・サンデル/著 鬼澤忍/訳 本書は、例え話や過去の出来事を巧みに用い、また様々な視点から「正義」を捉えています。「正義」という唯一無二の絶対基準があると思われがちな道徳的価値観について考察することで、人間やその生き方について考えが深まります。 合理性の高いビジネスの世界においても、重要な局面、判断において感情が与える影響は小さくありません。自分自身の感情さえ、その理由を分かっているようで分かっていないものです。... 続きを読む

ビジネス書新刊エクスプレス -店長注目の今週の5冊-

3月 9日 | 投稿者:店長 | 新刊エクスプレス, 書評

『東京を経営する』 渡邉美樹/著(サンマーク出版) 4月10日に投開票される東京都知事選に向け、世間の注目が集まっています。1984年に「つぼ八」FCオーナーとして起業し、ゼロから年商1100億円を超えるグループを築いた渡邉氏のこのタイミングでの出版は、非常に戦略的だと感じます。書店で平積みにされることによる広告効果は計り知れない。どのように東京に経営的な手法を導入しようとされているのか、一読しておきたいです。 『高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人』 勝間和代/... 続きを読む

起業のファイナンス -起業家が知るべきファイナンスとベンチャーの生態系

3月 3日 | 投稿者:編集者 | 書評

『起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと』 磯崎哲也 著 公認会計士、カブドットコム証券社外取締役、ミクシィ社外監査役等を務める著者(磯崎哲也氏)が、起業にまつわるファイナンスについて、わかりやすい語り口でまとめている。 著者の見解では、足りないのは資金量ではなく、ベンチャーを起業してやってみようという人達やイケてるベンチャーであり、専門家のサポートも含めて、生態系を構築していくことが必要だと説く。 本書の構成として、ベンチャーや起業の現状、ベンチャーファイナンスの... 続きを読む

芸術家のための起業論、起業家のための芸術論-作品が16億円で落札されるまでに-

2月 25日 | 投稿者:Ryojiro Yamamoto | 書評, 起業家

『芸術闘争論』 村上隆 著 2008年5月、ニューヨークのサザビーズで、村上隆氏による等身大フィギュア「マイ・ロンサム・カウボーイ」(1998年制作)が約16億円で落札された。本書の前著にあたる『芸術起業論』(幻冬舎、2006年)には、当時1億4,400万円で落札されたペインティング「NIRVANA」が、「日本人の一つの芸術作品としては史上最高額の価格」と書かれているので、その後の2年間で世界的評価がより一層劇的に高まったことが窺える。昨年は、賛否を呼んだベルサイユ宮殿での展覧会もあ... 続きを読む

年間4,200万円を稼ぐプロブロガーを生み出すプラットフォーム

2月 16日 | 投稿者:店長 | 書評

『ソーシャルメディア革命 「ソーシャル」の波が「マス」を呑み込む日』 立入勝義著 本書によれば、アメリカをはじめ世界では年間数十万ドル(日本円で数千万円)を稼ぎ出すプロのブロガーが続々と誕生していると書かれています。日本でもホリエモンこと堀江氏などは、有料メルマガで年間1億円以上を売り上げていると言われますが、「知名度の高い人がコンテンツを有料化する」という流れが一般的です。一方、アメリカの場合は、認知度のない個人がブログを立ち上げ、プロとして商売が成立しているようです。 日本... 続きを読む

文盲の母、山の斜面ではいつくばるように暮らした幼少の記憶

2月 11日 | 投稿者:記者 | ベストセラー, 書評

『母-オモニ-』(集英社、2010年6月) 姜尚中/著 政治学、政治思想史専攻の姜尚中氏は、東京大学大学院教授である。在日では最初の東大教授ではないかという。 在日二世である著者の母(オモニ)は完全な文盲だった。母は、鄙びた田舎の小作人の倅で日本に出稼ぎに行っていた父と、出生地である桜の名所鎮海(チネ)で見合いし、大東亜戦争勃発の年、再び日本に戻った父を追い16歳で新婚生活を始めた。場所は巣鴨三丁目だったという。母は日本語の読み書きができなかったばかりでなく、旧弊や植民地支配の差別... 続きを読む

世界人口の1割に迫る、世界最大のSNS Facebook(フェイスブック)創設物語

2月 4日 | 投稿者:店長 | 成長企業研究, 書評

『Facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男』 ベン・メズリック/著 夏目大/訳 2010年7月、ユーザー数が5億人を超えたと発表された世界最大のSNS「Facebook」創設の物語です。国連の統計によると、2010年時点の世界人口は69億人。Facebookのユーザー数は、その増加速度から考えると2011年中に6億人の突破は間違いなく、7億人、つまり世界人口の10%に迫る勢いを示しています。ユーザー数の規模が国に匹敵することから「中国(13億人)、インド(12億人)、... 続きを読む

ハーバード大学にいる日本人は101人。多い?少ない?

1月 27日 | 投稿者:店長 | 書評

『この国を出よ』 大前研一/柳井正著 世界で最も優秀な頭脳・才能が集まる大学である、ハーバード大学の学部・大学院の国別留学生数の統計値が紹介されていました。2009~2010年度、日本留学生数は101人。この数は多いのか、少ないのか。ちなみに、お隣の韓国が314人で、中国が463人とのことです。人口や経済事情などに違いがあるので一概には言えないと思いますが、1999~2000年度の数値と比較すると国の『勢い』を示しているとも考えられます。当時、日本人は151人、韓国が183人、中国が... 続きを読む

創業10年で売上1000億円。急成長企業が唱える10のコア・バリューとは

1月 25日 | 投稿者:店長 | 成長企業研究, 書評

『ザッポス伝説 アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか』 ザッポス・ドットコムCEOトニー・シェイ/著、豊田早苗・本荘修二/訳 1999年にオンライン靴店としてスタートした「ザッポス.com」は、類まれなるカスタマー・サービスを追及し、顧客に愛され、急成長を遂げてきました。2009年にアマゾンが12億ドル以上(約1,100億円)の評価額で買収したニュースは記憶に新しいところかと思います。ザッポスについては、2009年11月に『ザッポスの奇跡』(石塚しのぶ/著)が出版され、一部... 続きを読む

孫正義氏の人生の中で一番大切なスピーチ

1月 18日 | 投稿者:店長 | 成長企業研究, 書評

『ソフトバンク新30年ビジョン』 ソフトバンク新30年ビジョン制作委員会編(ソフトバンク・クリエイティブ) 2010年6月25日、ソフトバンクの株主総会で、孫正義氏が発表した新30年ビジョンのスピーチとビジョン策定にいたる同社のプロジェクトについて書かれた本です。巻末には、スピーチを収録したDVDがついていて、音と映像で当日のスピーチの興奮を味わうことができます。 孫さんにとって、30年ビジョンを作るのは2回目のことです。デジタル情報革命の旗手になるべく1981年日本ソフトバンクを... 続きを読む

どん底から7年連続増収。マクドナルドトップが語る復活劇

1月 18日 | 投稿者:博士 | 書評

『ハンバーガーの教訓―消費者の欲求を考える意味』 原田 泳幸 著 Mac(マック)からMc(マック)へ」-華麗な転身で話題を集めた著者が、マクドナルドでの話を中心に、企業経営やビジネスパーソンにとっての人生、働くということについて語った本である。 最大の注目はやはり、7年連続で既存店売上高が前年割れとどん底であったマクドナルドを、どうやって7年連続の増収、全店売上高で過去最高を記録する(2010年)までに劇的に復活させたのかという点であろう。 その方法はいたってシンプル、基本に立ち返ること、具体... 続きを読む

日本中から顧客が追いかけてくる8つの物語

12月 29日 | 投稿者:店長 | 書評, 経営学

『ちっちゃいけど、世界一誇りにしたい会社』 法政大学大学院政策創造研究科教授 坂本光司著(ダイヤモンド社) <いい仕事とは>何かを教えてくれる一冊です。本書の著者は、ベストセラー『日本でいちばん大切にしたい会社』の著者である、坂本光司氏です。全国6,300社以上の企業を視察してきた中で、「奉仕を先に、利をあとに」という精神での経営を実践し、ぬくもりのある製品、愛のあるサービスを提供し、心に響くいい仕事をしている会社を8社紹介しています。8社は、いずれも社員数30名程の小さな会社です。... 続きを読む

戦略とは、捨てることなり

12月 23日 | 投稿者:店長 | 書評, 経営学

『トレードオフ 上質をとるか、手軽をとるか』 ジム・コリンズ序文、ケビン・メイニー著、有賀裕子訳(プレジデント社) <競争戦略>を考える際に有用なフレームワークが書かれています。企業や商品が成功あるいは失敗に至った豊富な事例をもとに、斬新かつシンプルな戦略コンセプト(概念)を提起しています。 ビジネスを成功に導くのは上質と手軽の二者択一(トレードオフ)にあるといいます。 上質とは、(得がたい)経験+オーラ+個性であり、愛されるモノやサービスです。手軽とは、入手しやすさ+安さで... 続きを読む

プレゼンの極意ここにあり

12月 16日 | 投稿者:店長 | 書評

人に伝えるということについて考えていたとき、真っ先に浮かんだ経営者がスティーブ・ジョブズです。ジョブズのプレゼンテーションはなぜ魅力的なのでしょうか。ジョブズがスタンフォード大学2005年の卒業式で行った伝説のスピーチを久しぶりに聞きたい衝動に駆られ、YouTubeで検索してみました。聞いたことがない方は、下記をご参照ください。 今聞いても心が動かされます。人々を魅了してやまないジョブズのプレゼンテーションを分析した本があります。『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン - 人々を惹... 続きを読む

電子書籍戦争の火蓋

12月 9日 | 投稿者:店長 | 書評, 電子書籍

2010年は、電子書籍普及元年と言われますが、電子書籍端末を提供する6社の競争が激化しそうです。 電子書籍 群雄割拠、6陣営激突 ソニーは専用端末(11/26 Yahooニュースより) 国内で電子書籍のニュースが盛んになったのは、今年5月に発売されたiPadの上陸が決まってからです。以降、米国で先行するアマゾンのキンドル、ソニーのReader、アップルのiPadの動向と国内の有力メーカーがどのように対抗していくのか、マスメディアの注目を集めています。 電子書籍が業界に与... 続きを読む

マネジメントの父、ドラッカー

12月 2日 | 投稿者:店長 | ベストセラー, 書評, 経営学, 電子書籍

160万部を軽く超えなお売れ続けている『もしドラ』をはじめ、ここ数年でドラッカー関連の著書が注目を浴びています。 イトーヨーカ堂の創業者で現在はセブン&アイ・ホールディングスの伊藤雅俊名誉会長、パナソニックの中村邦夫会長、ユニクロの柳井社長、国外ではグーグルのCEOエリック・シュミット氏をはじめ、多くの経営者がドラッカーを読み、そのエッセンスを経営に取り入れています。 週刊ダイヤモンド11月6日号では、「みんなのドラッカー」という特集が組まれています。上述のパナソニッ... 続きを読む

司馬遼太郎が紡ぐもの

11月 29日 | 投稿者:店長 | ベストセラー, 書評, 歴史小説

NHK大河ドラマ「龍馬伝」の最終回が11月28日(日)に放映されました。龍馬伝については既にご存知だと思いますが、坂本龍馬の生涯を岩崎弥太郎の視点から描くという斬新なアプローチと主演の福山雅治をはじめとするキャスティングが人気を博しました。ドラマや映画の人気と合わせて、原作の小説やコミックの販売部数が伸びるものですが、龍馬伝は原作がなく、福田靖氏という脚本家が書いたオリジナルの作品です。福田氏は、救命病棟24時シリーズ(フジテレビ)、ガリレオ(フジテレビ)、映画の海猿などを手がけている敏... 続きを読む

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