「本が売れない」というけれど 永江朗著

12月 19日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評
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978-4-591-14223-3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本屋」をはじめ、「屋」がつく零細な小売業はどんどん減少している。大型店舗建設による商店街や地域の集客力の低下、後継者問題など考えられる要素は様々。ブックオフをはじめとするリサイクルショップの躍進やアマゾンのような大型ネットショップの成長。もちろん、これらも「本屋」の減少の要因になっているとは考えられる。しかし、それと「本が売れない」ということはイコールではないのではないか。商店街の集客力問題は地域経済全体の問題であり、後継者問題は本屋に限らず、小売業全体の問題である。また、リサイクルショップやネットショップの成長も同様、現象としての「本が売れない」(「本が売れない」というのは1つの現象であって、実態は定かではない。)ことの間接的要因の1つではあるものの、主要因ではない。そもそも、本当に「本が売れない」のか?「読書離れ」は拡大しているのか?ランキング依存、メディアの発達、溢れる新刊の山とトコロテン式に入れ替わるため人目につく前に本棚から消えてしまう多くの書籍、様々な切り口から考察を進める。書店勤務経験もあり、本が好きだからこそ書ける内容。読者である我々は本の目利き力を磨くことで良い本に出会う力をもっと養わなければならない。

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