Archive for 7月, 2014

村上春樹著『走ることについて語るときに僕の語ること』を読む。

7月 20日 | 投稿者:Ryojiro Yamamoto | 書評

読みたいと思いながらどこかで敬遠していたのか、なかなか頁をめくれなかった本。自分が走らなくなってしまったからだろうか。 タイトルは、レイモンド・カーヴァーの『What We Talk About When We Talk About Love』によるという。ジョギング好きの作家による軽いエッセイだろうと思って読み進めたところ、小さくない衝撃を受けた。この本に10年以上もかけたと著者自身が記している通り、エッセイではなく「メモワール」である。書くこと、走ること、生きること、創造することについての、ずしりとした言葉や文章が随所にある。 「しかし僕は思うのだが、息長く職業的に小説を書き続けていこうと望むなら、我々はそのような危険な(ある場合には命取りにもなる)体内の毒素に対抗できる、自前の免疫システムを作り上げなくてはならない。そうすることによって、我々はより強い毒素を正しく効率... 続きを読む

モチベーションを思うまま高める法

7月 16日 | 投稿者:藤井健人 | 書評

「変革」や「革新」と呼ばれるような激的な転換期には、一つの秩序秩序が崩壊し、新しい秩序が生まれようとする。高度経済成長時代より続く古ぼけた社会システムに終わりを告げ、私たちは社会や組織との新しい関係性を模索しなければならない。 生活基盤が安定し、ほとんどの個人が物理的には不足のない豊かな暮らしができるようになり、グローバル化やIT革命により価値観が多様化した今、共通の目標、徹底した管理教育、指示と指導、評価と報酬を礎にした外側からの動機付けには効果がなくなってきた。そこで著者は、個人の心の中から湧きあがってくるワクワ クする気持ちに着目し、報酬のために仕事をするのではなく、仕事が面白いから仕事をする環境作りを目標とせよと説く。 この本では手っとり早く人のモチベーションを思うまま高める方法は書かれてはいないが、今後の社会においては他人からの評価をはじめとする「枠」に拠り所を求める... 続きを読む

『なぜ、真冬のかき氷屋に行列ができるのか?』

7月 14日 | 投稿者:FUJIO MIYACHI | 書評

湘南、鵠沼に店を構えるかき氷屋「埜庵」。真冬でも行列のできるかき氷屋として、有名になった。当然ながら、そこまでには苦難の道のりがあった。「埜庵」立ち上げより迷走の日々、そして現在、試行錯誤の中から生まれた繁盛法則は「埜庵」ならでは。必ずしも真新しいものばかりではなく、当たり前の事も実は多い。心を込めた積み重ね、その当たり前の難しさを実践したからこそ、この店には多くのファン(ノアラーと呼ぶ)が多くいる。「win-win」ではなく「love-love」を目指した「埜庵」スタイルのビジネスモデル。僕自身、個人事業であるので「win-win」よりも「love-love」という考え方は身近でしっくりとくる。飲食店だけでなく独立起業やスモールビジネスを考えるならば、オススメの1冊。... 続きを読む

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