ハーバード大学にいる日本人は101人。多い?少ない?

1月 27日 | 投稿者:店長 | 書評 タグ: , ,
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この国を出よこの国を出よ

大前研一/柳井正著

世界で最も優秀な頭脳・才能が集まる大学である、ハーバード大学の学部・大学院の国別留学生数の統計値が紹介されていました。2009~2010年度、日本留学生数は101人。この数は多いのか、少ないのか。ちなみに、お隣の韓国が314人で、中国が463人とのことです。人口や経済事情などに違いがあるので一概には言えないと思いますが、1999~2000年度の数値と比較すると国の『勢い』を示しているとも考えられます。当時、日本人は151人、韓国が183人、中国が227人でした。つまり、この10年で日本が33%を減ってしまっているのに対して、韓国が71%も増え、中国にいたっては104%増と2倍以上になっています。

今の日本の若者の「内向き志向」を示す一例として、大前研一氏が本書で紹介しています。

本書では、大前研一氏とファーストリテイリング(ユニクロ)の柳井正氏が、日本の政治・経済の現状を分析し、世界がどう変化しているのかを伝え、日本が世界に伍していくにはどうすべきかという提言をしています。対談形式ではなく、各テーマについて交代で意見が書かれているので、超一流のビジネスマンの視点で、世界における日本について体系的に理解を深めるのに役立ちます。

たとえば、政治について書かれた中で、日本の財政状態について触れられています。日本の借金が1000兆円の大台を突破するのは時間の問題と言われていますが、2010年度の税収は37兆円、それに対し予算(支出)は92兆円です。単位が大きすぎてイメージが沸きにくいためか、年収370万円の人が1億円の借金を抱えている状態だと言い換えています。借金については、よく国民一人あたりいくら、と計算されますが、日本の場合は借金のほとんどが国債でその購入者は銀行等のため、正しくは預金者である国民が政府に貸しているということです。政府が国民にお金を返せなくなったらどうするのでしょうか。日本銀行券を発券しまくって返す(ハイパーインフレが起こり、円の価値が地に落ちます)か、デフォルト(帳消し)にしてしまうでしょう。そういう危機的な状況にある日本をどう立て直していくのか、敏腕経営コンサルタントである大前氏と積極的に世界展開している成長企業のCEO柳井氏が言及しているのです。

世界で「稼ぐ力」をもっとつけようと、そうするために必要なことは何か。若者よ、内向き志向はやめよう、と。

広い視野を身につけようとお考えのビジネスマンは是非一読の価値あり、です。

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