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インタビューバックナンバー
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浜口隆則氏インタビュー
[更新日2013/06/13]
「起業の専門家が追求する未来 ~起業家を増やし、社会を幸せにする~」第1回
聞き手 / PE&HR株式会社 代表取締役 山本亮二郎
 株式会社ビジネスバンクグループ代表取締役であり、『戦わない経営』『社長の仕事』『エレファント・シンドローム』などの著者でもある浜口隆則氏は、起業家向けオフィス「オープンオフィス」を立ち上げ、レンタルオフィス業界を作ってきました。2012年、新たなステージに向かうためにオープンオフィス事業を譲渡。現在は起業家教育事業をはじめ、起業を総合的に支援する事業を展開されています。インタビューでは、創業から現在に至るまでどのような思いでどのように事業を発展されてきたのかお話いただきました。※本原稿は、2013年5月20日に行われたインタビューに基づき作成しています。
■日本の起業環境を良くして、起業家を増やす
― 昨年12月に出版された『エレファント・シンドローム』は、改めてではありますがとても良いご本でした。2008年6月に書かれた『「心の翼」の見つけ方』を改題・加筆、再編集されたものですが、社長、起業家、経営者向けに書かれてきたこれまでのご本とは少し違い、「数千人の起業家を見て気づいた成功と幸せに関する法則」を、経営に関わる方々以外にも向けて書かれた初めてのご本ではないかと思います。何か特別な思いがございましたらお聞かせください。
 『エレファント・シンドローム』は、「メンタルブロック 」をテーマに書いた本です。社会に出てから、特に自分の事業活動を通じて気付かされることが多かったのですが、私達は思い込みによって、物凄く自分のポテンシャルや力を制限されているなと気づいたんです。私自身の経験から、メンタルブロックを捨てれば捨てるほどうまく生きられるようになったという実感があったので、どこかで伝えたいという思いがありました。『戦わない経営』にしても『仕事は味方』にしても、今までこうだろうなと思われていた常識とは違うことを提案しているのですが、その集大成みたいなものです。
― 起業家・経営者向けの本の中で、「社長は幸せの専門家」と書かれていますが、「幸せ」とういことについてどのようにお考えでしょうか。
 人間は基本的には幸せを求めていると思います。不幸せを求めている人は少ないと思いますが、幸せになるのが怖いという人もいますので万人と言うと語弊があるかもしれませんが、人は皆幸せを求めているということは、経営という活動自体もそれに沿ったものでなければいけないと思います。だから、経営は「幸せ」を追求すべきだと考えています。
― 1997年2月に28歳で創業され、日本で初めて起業家向けのオフィス事業「オープンオフィス」をスタートされました。15年以上にわたり事業を拡大され、レンタルオフィス業界そのものを創り、昨年、ロンドン市場に上場している業界最大手Regus(リージャス)にオフィス事業を売却されました。創業当時は一般的にお金がないと思うのですが、大きな投資を必要とするオフィス事業を選ばれたのはどうしてでしょうか。また、スタートアップの起業家を顧客にしようと思ったのはなぜでしょうか。
 独立する前は会計事務所に所属していました。その時にいろいろな経営者にお会いする機会があって、たまたま良い経営者にお会いさせていただくことが多かったからかもしれないのですが、経営者は社会のリーダーなんだなと思ったのです。私がお会いした方々の多くは、地域社会を良くしたり、自分が関わる人達に良い影響を与えている人でしたので、こういう人たちが世の中にもっと増えていかないといけないと思いました。会計も起業家や経営者のお役に立てるので有意義な仕事ですが、起業家を増やすためには起業環境をもっと良くすることが必要ではないかと思ったのです。
 当時は、日本の起業環境は決して優れているとは思えませんでした。事業アイデアを100個近く考えて、その内の30個くらいはラフな事業計画を立ててみました。さらにその中から有望なものを一桁に絞った上で、一番最初に選んだのがオフィスの事業でした。ミッションが先にあったので、儲かるからという発想で選んだのではありません。
― 起業環境の中でも、オフィスが一番不足していて、課題が大きいと感じたのですか。
 いろいろな側面から考えて、オフィス事業から始めました。起業支援は創業期の起業家を対象としていますので、ある意味、お金のない人からお金をもらわなければいけないわけです。だから、安定した収入が見込める事業じゃなければいけないと思ったのです。オフィス事業は立ち上げはすごく難しいのですが、一旦うまくいき始めるとそれなりに安定しますので、オフィス事業を柱に据えることで、自分達がやりたかった起業環境を整える他の事業も展開していけると考えました。
 今だったらオフィス事業を最初の事業には選ばないですね。当時は、うまくいくと思っていて根拠のない自信だけがあったのです。いざ始めてみると大変苦労することになりました。
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*1 人間が何か行動等を起こす場合に、出来ない、ダメだ、無理だと否定的に考えてしまう思い込みによる意識の壁、あるいは抑止・制止する思考のこと。メンタルブロックをかけ続けると、結果として何もしなくなる(何もできなくなる)といった状態に陥る。
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