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青木仁志氏インタビュー
[更新日2010/09/22]
「頂点を目指す生き方 ~世界最高峰の人材教育コンサルティング会社へ~」第2回
聞き手 / PE&HR株式会社 代表取締役 山本亮二郎
■能力開発の分野に入る
― ブリタニカの次にヘッドハンティングされて入社した教育研修会社でのことや、再度独立されるまでのことを教えてください。
 29歳のときに、夏目志郎さんという、ブリタニカ出身で世界的な教材販売会社のトップセールスとして活躍されていた先生とご縁がありました。夏目先生が設立した会社では、ブライアン・トレーシー(※5)という国際的なコンサルタントの日本の総代理店をしていて、その会社にヘッドハンティングされたのです。ブリタニカは狩猟型の仕事でしたから、もっとお客様の立場にたった仕事をしたいということで、能力開発の分野に入ったんです。
 その会社にマネージャーとして入社して、3年間で売上を7倍にしました。マネージャーから営業本部長になって、最後は取締役を務めさせていただきました。その会社では能力開発の教材を販売していたんですけれども、それに加えて研修をするようにしたんです。またここで研修が出てくるわけです。ブリタニカ時代から、セールス、セールスマネジメント、パーソナルディベロップメントという3つの強みを磨き続けてきた賜物が「研修」「育成」なんです。教材だけを売っていた頃は、そんなに業績は伸びなかったんですけれども、教材に研修を付け足すことで売上を伸ばすことができたんです。ロバート・シュラー(※6)、可能思考(※7)、ブライアン・トレーシーなどの講座のチーフトレーナーをそこで長くやらせていただいて、プロのトレーナーとしてのキャリアを積みました。
 夏目先生は、教材を中心に売っていこうとされていましたが、私は、顧客満足をもっと高めることが大事だと思いましたので、研修で納得感を得ていただくようにしていました。今もそれは変わらないんですけれども、とにかく「人は人によって磨かれる」という考えで、行動が変わるところまでアフターケアをしなければいけないと思ったんですね。だから、すごくこだわりをもった研修をやり続けたんです。それで、営業に携わる受講者たちが、「この研修は効果がある」と確信を持ってくれるようになりました。売上も必然的に伸びました。
 けれども、私のやり方はケアしすぎなんじゃないかと、アフターケアに対する考え方に会社と私の間で微妙な違いが出てきました。結局、円満に退任し、のれん分けのような形で、代理店として独立させていただくことになり、有限会社TBRアチーブメントトレーニングセンターを創業したんです。特に、営業教育に強みをもつ会社として始めました。
■「選択理論」との出会い
― 「選択理論(※8)」心理学を基礎理論とした現在の人材教育コンサルティングは、どのように誕生したのでしょうか。
 夏目先生の会社のアドバイザーのお一人に、柿谷カウンセリングセンター所長の柿谷正期先生(※9)(現・立正大学心理学部教授)がいました。私が独立して、人材教育のトレーニング事業をしていましたところ、柿谷先生のご紹介で、リアリティ・セラピーというカウンセリングの講座を受けたんです。
 これが「選択理論」との出会いになりました。この講座を受けたときに、これは日本に広める必要があると何か閃きました。選択理論では、あらゆる問題行動の本質は「不幸感」にある、そして、人が何故不幸かといえば、「自分が重要と思う人との関係が確立できていないことにある」と言っています。まさにその通りだと思ったんですよ。
 私の子供時代を振り返ると、3歳で両親が別れて、父親はほとんど帰ってこないし、義理の母に育てられて、腹違いの妹とは一緒に遊んじゃいけないと言われていました。この年齢になるとあの頃の経験もすべてが幹となったと感謝していますし、義理の母にも感謝しています。でも事実、いつもではなかったけれども、私だけ冷たいご飯が多かった。冷たいご飯っていうのは、体験してきたことの1,000分の1くらいのものですが、ひもじい体験でした。けれども、これが私のパワーの源なんです。子供の頃から、すごくハングリーでした。劣等感、コンプレックス、いろんなものが渦巻いていました。リアリティ・セラピーを受けて、選択理論や脳の仕組みを聞いたときに、「そうだ、これだ」って思ったんです。それで、「選択理論」を基にした研修ビジネスをしていきたいと思い、1987年にアチーブメント株式会社を設立しました。


 写真左が青木氏、右がグラッサー博士(1989年、青木氏34歳当時の写真)
 [提供:アチーブメント株式会社]
[撮影:大鶴剛志]
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※5 アメリカでもっとも有名なスピーカー、トレーナー、コンサルタント。「成功の哲学」で知られ、独力で身を起こした「叩き上げの億万長者」でもある。著書に、『大富豪になる人の小さな習慣術』『頭がいい人、悪い人の仕事術』『フォーカルポイント』など多数。
※6 アメリカの牧師。ニューソート(新しい人生の考え方)の第一人者。本拠のクリスタル・カテドラルは建築物としても有名。主著に稲盛和夫氏が監訳した『いかにして自分の夢を実現するか 思いどおりの人生を築くためにすべきこと』などがある。
※7 「プラス思考」「前向き思考」「ポジティブ・シンキング」などの総称のこと。
※8 人は外からの刺激ではなく、内から動機付けられて行動を選択するという心理学の理論。「選択理論」心理学の大家は、ウィリアム・グラッサー博士である。
※9 1942年満州生まれ。島根県出身、元通信産業省事務官。ウィリアム・グラッサー博士が提唱する選択理論の研究者であり、臨床心理士、精神保健福祉士。現実療法認定カウンセラー。『グラッサー博士の選択理論 - 幸せな人間関係を築くために』の翻訳者でもある。
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