『トレードオフ 上質をとるか、手軽をとるか』 ジム・コリンズ序文、ケビン・メイニー著、有賀裕子訳(プレジデント社) <競争戦略>を考える際に有用なフレームワークが書かれています。企業や商品が成功あるいは失敗に至った豊富な事例をもとに、斬新かつシンプルな戦略コンセプト(概念)を提起しています。 ビジネスを成功に導くのは上質と手軽の二者択一(トレードオフ)にあるといいます。 上質とは、(得がたい)経験+オーラ+個性であり、愛されるモノやサービスです。手軽とは、入手しやすさ+安さであり、必要とされるモノやサービスです。どちらも中途半端な状態を不毛地帯と呼び、不毛地帯にある商品では市場で勝ち残れないことを示しています。上質かつ手軽を極めることは不可能で、事業は迷走し失敗するとも書かれていました。 上質か手軽を決めるのは提供者ではなく、消費者です。年齢層、所得、地域などによって... 続きを読む