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創造力、独創性、個性とは、天賦のもの。そして、日本人には乏しいもの。―そんな「思い込み」を消し去るところから、すべては始まる。天才やスーパースターに頼る必要はない。あらゆる人に開かれた、思考と発想の力を飛躍的に向上させる方法とは?一見かけ離れたかのように思える「トヨタ」と「ノーベル賞」の共通点に、ヒントは隠されていた。閃光のように偉大な創造や発明はいつも、日々の小さなひらめきを共有し積み重ねた先に生まれる。知の現場を駆けめぐる著者が照らす、新たな可能性の地平。
第1章 ひらめきはだれもが持っている―「点火」を妨げるものはなにか(ひらめきはみんなのもの;「日本人には創造力がない」というフィクション;「日本人には個性がない」というフィクション;「日本人には独創性がない」というフィクション);第2章 ひらめきのネットワークを広げる―「みんなでやる」が燃やす炎(ひらめきのロングテール;ひらめきはみんなで共有する;ひらめきは平等である);第3章 ひらめきのルートを鍛える―炎を灯す「ものの考え方」(総合のフィールドで闘う;「すごいチーム」のつくり方;独自の強みを発揮する);第4章 ひらめきのパフォーマンスを高める―「意欲」が照らし出す先(脳が活性化する環境とは;プレッシャーが喜びに変わるとき;終わりなき探求);終章 日本を新時代へ導くために―可能性に火をつける(十一歳の敗戦;敗戦者の系譜;明るくさわやかに負ける;インテリよ、外に出よ!;新文明への胎動;日本の可能性の中心を見きわめる)
茂木 健一郎 (モギ ケンイチロウ)
1962年東京生まれ。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授のほか、早稲田大学などの非常勤講師もつとめる。東京大学理学部、法学部卒業後、同大学大学院物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。2005年、『脳と仮想』(新潮社)で第4回小林秀雄賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)