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ナショナリズム、歴史修正主義、国語力低下…… 日本を蝕(むしば)む「反知性主義」 それに負けない強靭(きょうじん)な 「知性」を身につけるには? 「反知性主義」とは── 実証性と客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度のこと。本書は、日本の政治が急速に反知性主義化していることに対する危機意識を背景に書かれたものである。筆者は、これらの問題を具体的に論じることを通じて、反知性主義がはらんでいる問題を浮き彫りにすることを試みている。(「はじめに」より) ■「反知性主義」に打ち克(か)つために いま、日本には「反知性主義」が蔓延(まんえん)している。反知性主義とは、「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」だ。政治エリートに反知性主義者がいると、日本の国益を損(そこ)なう恐れがあると、著者は主張する。実際、その動きは安倍政権下で顕著だ。麻生副総理の「ナチスの手口に学べ」発言や、沖縄の基地問題を巡る対応などに、それは現われているといえるだろう。本書では、この反知性主義が日本に与える影響を検証し、反知性主義者に対抗するための「知性」とは何かを考える。あわせて、本当の知性を私たちが身につけるための方法も紹介する。
第1章 日本を席捲する「反知性主義」―安倍政権の漂流
第2章 歴史と反知性主義―ナショナリズムをどうとらえるか
第3章 反知性主義に対抗する「知性」とは?(1)言葉の重要性
第4章 反知性主義に対抗する「知性」とは?(2)反知性主義の存在論と現象論
第5章 どうすれば反知性主義を克服できるか?
第6章 知性を身につけるための実践的読書術
作家・元外務省主任分析官。1960年、東京都生まれ。85年、同志社大学大学院神学研究科修了。外務省に入省し、在ロシア日本国大使館勤務等を経て、国際情報局分析第一課主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害罪で逮捕・起訴され、09年に執行猶予付有罪確定。13年6月に執行猶予期間満了。『国家の罠』(第59回毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(第5回新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞)など著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)