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オリエンタリズムとは西洋の東洋に対する文化的支配の総体を意味し、西洋という観る側の意識に存在する言説である。本書はウェーバー、フーコー、サイードらの思想的な水脈によりながら、近代ヨーロッパに確立した支配のシステムを明らかにし、同時に、近代日本の知識人がどのようなアジア観を持ってナショナル・アイデンティティを創出していったかを論じる。
第1章 規律と支配する知―ウェーバー・フーコー・サイード;第2章 制度としての知/権力としての知;第3章 日本の植民政策学とオリエンタリズム;第4章 「東洋」の発見とオリエンタリズム;第5章 世界システムのなかの民族とエスニシティ;第6章 脱オリエンタリズムの思考
姜 尚中 (カン サンジュン)
1950年熊本県に生まれる。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。政治学・政治思想史専攻。東京大学情報学環教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)