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ナショナリズムの勃興、が早熟的に帝国主義的な膨張につながり、ウルトラ化の果てに破綻することでそのサイクルを終えた20世紀の日本にとって、中国と韓国のナショナリズムの脅威感は、国家に求心力を求めるネオ・ナショナリズムの拡がりを促すことになった。このナショナリズムの逆流が、歴史修正主義の装いのもとに過去の歴史の清算を迫る「従軍慰安婦」をはじめとする数々の戦争犠牲者たちの「証言」に強い反発を示したのは、ある意味で当然であった。
はじめに 何が問われているのか;1 戦争と歴史;2 ナショナリズムの現在;3 ナショナリズムと知識人;4 言語とナショナリズム;5 「日本」というナショナリズム
姜 尚中 (カン サンジュン)
1950年、熊本県熊本市に生まれる。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。ドイツ・エアランゲン大学に留学の後、国際基督教大学助教授・準教授などを経て、東京大学大学院情報学環教授。専攻は政治学、政治思想史。テレビ・新聞・雑誌などでも幅広く活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)