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長期政権を維持してきた自民党、あるいは一時的に政権の座に着いた非自民連立内閣、民主党などは日本経済浮上に向けた努力をしたようにも見える。財政金融政策の実務を担ってきた大蔵省(現財務省)、日本銀行もさまざまな政策手段を駆使した。だが、それらはこれまで実ることがなかった。なぜなのか。「失われた20年」の教訓とは何か。「失敗のツケ」を払うのはいつもわれわれ。バブル崩壊後の20年間の経済政策を振り返り、同じ過ちを繰り返さないために広く世間に警告することが、本書の目的である。
第一章 焦土からバブルの「宴」まで―戦後日本経済の疾走 「インフレ和尚」の生産再開/「天才」に勝った「教祖」/「それでも銀行の頭取か!」 ほか 第二章 「宴」の裏で悪魔が微笑んだ―バブル崩壊の爪痕 虚しく響いた三三七拍子/「平成の鬼平」は正義の味方?/大銀行が料亭女将に頭を下げて…… ほか 第三章 血税が底なし沼に消えた―政策誤操作で「戦後最悪の不況」へ 大蔵省、街宣車に包囲される/山一証券は二度死ぬ/「慶応」と「女性」で委員長に/「佐々波委員会」のあきれた実態 ほか 第四章 「小泉改革」の正体―戦後最長景気の幸運 姿を消した「元日本一」企業/「再生機構」の功罪/波乱の郵政民営化/なぜ四分社化だったのか ほか 第五章 そして「格差社会」が進んだ―日本型雇用慣行の崩壊 秋葉原の悲劇/竹中の入れ知恵/派遣は「小泉改革」で激増した/「宮内委員会」の暗躍と奥谷の暴走 ほか 第六章 「日銀理論」の自縄自縛―迷走した金融政策 「異次元のバズーカ砲」/日銀は資金供給をコントロールできない?/岩田・翁論争/目まぐるしい迷走 ほか 第七章 「国民の生活」は「第一」ではなく……―背信のマニフェスト 財務省執念の二ケタ税率に/消費増税は「マニフェストにはなかった」?/「究極の大増税」再び ほか