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不安で、たまらない淋しさに襲われるとき、悲しみの底で歯がみするとき、本には、人間の生命を立たしめる力がある。泣いて、笑って、人生の苦しさと人間の可能性に深くぶつかっていけ!人間として一番大切なことを取り戻すために―いま我々が「本を読む」大いなる意義を説く。
おすすめコメント
およそ人類が到達してきた思考は、きわめて深いのである。それは、地層の奥深くを流れる清らかな地下水のようなものといえるだろう。それに比べれば、私たちが日常的に直面するトラブルは、川の水面の濁り水にすぎない。たしかに飲めば苦いが、深く潜れば清流がある。要は、それを知っているか否か、潜る術を身につけているか否かが大事なのである。その能力を授けてくれるのが、読書である。活字を目で追うのは疲れるし、時間もかかる。その意味では、まったく今風ではない。しかし、その忍耐を越えることによって、初めて清流にたどり着けるのである。――「はじめに」より 「本は偉大な師にも友にもなり得る。その交わりの深さ、影響の大きさは、生身の人間との交流をしのぐかもしれない」と断言する著者の経験と、鋭利な視点を通して、“読書と生きる力はどこでつながるのか”を問い直す試み。
第1章 私たちを動かす「見えないチカラ」(師匠、そして友としての「読書」;「心の豊かさ」を求めるなら読書がいちばん ほか)
第2章 人生は「出会い」で決まる(「自分には無理」は禁句;初心者のための「文学案内」 ほか)
第3章 私たちに残された叡知について(日本語文化が危ない;荒廃しつつある「文学の森」 ほか)
第4章 読書を続ける5つの習慣(「自問自考」のすすめ;活字を目で追うだけが読書ではない ほか)
第5章 読書力10倍アップの技法(「変換読み」で自分に引きつける;自分の「f」を見つける ほか)
齋藤 孝 (サイトウ タカシ)
1960年静岡県に生まれる。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専攻は教育学・身体論・コミュニケーション論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)