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新玉の紀伊領内が白一色に染まる頃、坂崎磐音、おこんらは姥捨の郷に寄寓し和やかな日々を送っていた。そんな折り、田沼意次によって幕府財政立て直しを図る命が発せられ、高野山に眠る鉱脈にもその手が伸びようとしていた。一方江戸では、磐音の書状が笹塚孫一を通じて品川柳次郎にもたらされ…。春風駘蕩の如き磐音が許せぬ悪を討つ、著者渾身の書き下ろし長編時代小説第三十六弾。
著者渾身の書き下ろし長編時代小説第三十六弾。
佐伯 泰英 (サエキ ヤスヒデ)
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』以後、スペインをテーマにした作品を発表。99年、初の時代小説『密命』を皮切りに次々と作品を刊行、時代小説の旗手として高い評価を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)