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長崎代官の季次家が抜け荷の罪で没落―。季次家を主家と仰ぎ、今は海外放浪の身にある南蛮絵師・通吏辰次郎はその報せに接し、急ぎ帰国するが当主・茂智、茂之父子や、茂之の妻であり辰次郎の初恋の人でもあった瑠璃は、何者かに惨殺されていた。お家再興のため、茂之の遺児・茂嘉を伴って江戸へと赴いた辰次郎に次々と襲いかかる刺客の影!一連の事件に隠された真相とは…。運命に翻弄される者たちの奏でる哀歌を描く傑作時代長篇。
データなし
佐伯 泰英 (サエキ ヤスヒデ)
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。71年より74年末までスペインに滞在、闘牛社会を取材。以後、スペインをテーマにしたノンフィクション『闘牛士エル・コルドベス 1969年の叛乱』『闘牛はなぜ殺されるか』、小説『ゲルニカに死す』を発表。1999年、初の時代小説『瑠璃の寺』(文庫化に際して『悲愁の剣』と改題)を発表後、『密命』シリーズをはじめ、『死闘!』『異心!』『代官狩り』『破牢狩り』『橘花の仇』『政次、奔る』など次々と作品を執筆、時代小説の書き手として高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)