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第一次十字軍の奮闘により、聖地イェルサレムに打ち立てられた十字軍国家。だが、イスラム側に次々と現れる有能なリーダーたちによる猛反撃を前に、防衛の側に回ったキリスト教勢力は、苦境に立たされることになった。ヨーロッパから神聖ローマ帝国皇帝とフランス王が参戦した第二次十字軍は古都ダマスカスを攻めるも、なす術なく敗走。孤立した十字軍国家を束ねる若き癩王は、テンプル騎士団と聖ヨハネ騎士団の力を借りながら総力を結集し、ジハードを唱えるイスラムの英雄サラディンとの全面対決を迎えることになった―。
■おすすめコメント
若き癩王vsイスラムの英雄――。聖地の命運をかけた全面対決の行方は?十一世紀末、第一次十字軍の奮闘によりイェルサレムに打ち立てられた十字軍国家。しかしイスラム側の有能な領主たちの猛反撃を前に、キリスト教勢力は苦境に。最後の希望を一身に集めた若き癩王ボードワン四世は、テンプル騎士団と聖ヨハネ騎士団の力を借りて総力を結集。ジハードを唱えるイスラムの英雄サラディンとの全面対決を迎えた――。
第1章 守りの時代(十字軍の第二世代;聖堂騎士団の誕生 ほか)
第2章 イスラムの反撃始まる(エデッサ陥落;修道僧ベルナール ほか)
第3章 サラディン、登場(スンニ派とシーア派;ファティマ朝の滅亡 ほか)
第4章 「聖戦」(ジハード)の年(「ハッティンの戦闘」;勝者と敗者 ほか)
塩野 七生 (シオノ ナナミ)
1937年7月、東京に生れる。学習院大学文学部哲学科卒業後、63年から68年にかけて、イタリアに遊びつつ学んだ。68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チューザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。82年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。83年、菊池寛賞。92年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくみ、一年に一作のペースで執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)