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iPadやキンドルの登場により、日本でもいよいよ電子書籍の時代が始まると騒がれている。しかし、アメリカから来たこのブームはすぐにも定着するのだろうか?そのとき、紙のメディアは生き残れるのか?本書は、こうした不透明な先行きに冷静かつ確かな展望をもつために不可欠の(しかし見落とされがちな)ポイントを、グーグル、アップル、アマゾンらの最新の動向と、それに対峙する日本の出版社・新聞社の試みとを丹念に取材・分析することで、あざやかに浮き彫りにする。
第1章 電子書籍の問題はどこにあるのか?(最初の「電子書籍の時代が来る」;「紙の本がなくなる」―二度目の「騒ぎ」;「リブリエ」の失敗―何度目かの「電子書籍元年」 ほか)
第2章 グーグルは電子書籍を変えるか?(あらゆる書籍のデジタル化に乗り出したグーグル;グーグルの「誤算」―ブック検索裁判;グーグルによって生まれる新たな電子データ市場 ほか)
第3章 「ネットは無料」の潮目が変わろうとしている?(「ニュース記事は無料」の時代は終わるのか?;サイトに高額課金すると新聞読者は戻ってくる?;メディア王マードックの野望―読者が減っても収入は増える? ほか)
歌田 明弘 (ウタダ アキヒロ)
1958年生まれ。東京大学文学部卒業。「現代思想」編集部、「ユリイカ」編集長などを経て執筆活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)