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古代ローマの歴史には多くの魅力的な人物が登場するが、もう一つ、忘れてはならない陰の主役が、インフラストラクチャーである。「人間が人間らしい生活を送るためには必要な大事業」であるとその重要性を知っていたローマ人は、街道を始め様々な基礎的システムを整備してきた。現代社会にとっても欠くことができないこれらのインフラは、すべてローマに源を発している。豊富なカラー図版も交え、ローマの偉大さを立体的に浮かび上がらせる。
巻頭カラー(アッピア街道;各地で築かれたローマ街道;「タブーラ・ペウティンゲリアーナ」;クラウディア水道;各地で築かれた水道);イタリア本国のインフラ(イタリア地図(ローマ時代/現代);イタリアの遺跡;ローマ近郊地図(ローマ時代/現代);フォロ・ロマーノ;紀元前六世紀及びコンスタンティヌス帝時代のローマ復元模型;ローマ市内の遺跡;ローマ市内の橋;ナポリ近郊地図(ローマ時代/現代);ナポリ近郊の遺跡);第1部 ハードなインフラ(街道;橋;それを使った人々)
塩野 七生 (シオノ ナナミ)
1937年7月7日、東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。82年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。83年、菊池寛賞。92年より、ローマ帝国興亡の一千年を描く「ローマ人の物語」にとりくむ。93年、『ローマ人の物語1』により新潮学芸賞。99年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労賞を授与される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)