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明治十九年、徳富蘇峰は二十三歳で、評論『将来の日本』を著して華々しく論壇にデビューした。その後、藩閥政府への参画を「変節」と誹謗され、戦後は第二次大戦中の言動によって無視されつづけた。しかし蘇峰は、青年時代から一貫して、日本が国際社会から敬意ある待遇を受けることを主張してきたのである。本書は「大言論人」蘇峰の生涯をたどり、日本ナショナリズムの転変に光を当てるものである。
第1章 新世代の「青年」の誕生;第2章 平民主義のリーダーとして;第3章 「膨脹」への意欲―日清戦争;第4章 「世界の同情」をもとめて―日露戦争;第5章 「白閥打破」から「亜細亜モンロー主義」へ;第6章 閉塞するナショナリズム;終章 ナショナリズムの「再生」―第二次大戦後
米原 謙 (ヨネハラ ケン)
1948年(昭和23年)徳島に生まれる。1980年、大阪大学大学院法学研究科博士課程修了。下関市立大学講師、助教授を経て、1989年、大阪大学教養部助教授、1998年、大学院国際公共政策研究科教授。その間、フランス政府給費留学生としてパリ第4大学、文部省内地研究員として東京大学、客員研究員としてパリ政治学院などで研究に従事。専攻、日本政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)