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かつての日本では、多くの少年が何らかの工作をしていた。しかし、技術の発展で社会が便利になり、手を汚して実際にものを作るという習慣は衰退し、既製品を選んだり、コンピュータの画面上で作業することが主になった。このような変化の過程で失われた、大切なものがある。それは、ものを作ったことのない人には、想像さえつかないものかもしれない。「ものを作る体験」でしか学べない創造の領域、視覚的な思考、培われるセンスとは何か。長年、工作を続けている人気作家が、自らの経験を踏まえつつ論じていく。
1章 工作少年の時代(最後の工作少年;TVゲームとパソコンの登場 ほか);2章 最近感じる若者の技術離れ(心配する能力;理科離れとは? ほか);3章 技術者に要求されるセンス(コツとは何か;どうしても必要なセンス ほか);4章 もの作りのセンスを育てるには(なにもかもがつまらない?;楽しさは自分で作るもの ほか);5章 創作のセンスが産み出す価値(作品の価値;ほかにはないもの ほか)
森 博嗣 (モリ ヒロシ)
1957年生まれ。作家。工学博士。某国立大学工学部建築学科で研究をする傍ら、1996年に『すべてがFになる』で第一回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー。以後、次々と作品を発表し、人気作家としての不動の地位を築く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)