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「まだまだこの銀行は私を必要としている。続投するからな」老頭取の言葉に腹心の常務秘書室長志波は唖然とした。いったいいつになったら自分に譲る気なのか。その日から志波の面従腹背の暗躍が始まった!“進むときは人に任せ、退くときは自ら決せよ”の心得を忘れ、野望に憑かれた男たちの行方は?組織人の業をあぶり出す長篇企業小説。
老いてなお頭取の座を明け渡さぬ八重垣に、仕え続けてきた秘書室長・志波の裏切りが始まる。ライバルを罠に嵌め、女を使って情報収集に努める彼が、暗躍の果てに見たものは……。聖書に描かれた七つの罪(傲慢・嫉妬・暴食・色欲・怠惰・貪欲・憤怒)をビジネスマンの業になぞらえ、サラリーマンに問いかける問題作。
江上 剛 (エガミ ゴウ)
1954年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、第一勧業(現みずほ)銀行入行。97年の第一勧銀総会屋事件では広報部次長として混乱収拾に努め、事件を材にした映画『金融腐蝕列島 呪縛』(高杉良原作、役所広司主演)のモデルとなる。02年、勤務の傍らデビュー作『非情銀行』を上梓。03年から専業作家となり、ヒット作を生み続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)