|
|
||||||||||||||||
この書籍が含まれるグループ
|
メガバンク東名富国銀行頭取の藤山はかつて部長時代、女子行員の裕子と関係を持ち妊娠させる。その後処理にあたったのが左遷直前の部下、西前だった。以来藤山と西前は二人三脚で出世街道を突き進む。裕子の産んだ子を密かに自らの娘として育てる西前。そして、時代はやがて政・官をも巻き込んだ一大金融狂乱期を迎える―。元都銀幹部の著者だからこそ書けた、バブル前夜から銀行大合併時代までの金融界の内幕と、水面下で蠢く野心や男女の愛憎を巡る凄絶な人間模様を描いた長篇小説。
過去四半世紀にわたる日本経済の裏面史小説。1980年代初頭、我が国はかつてない金融狂乱の時代へと突入する。政治家が、官僚が、実業家が、そして農家までもが〈金銭の奴隷〉となりはてた未曾有のバブル全盛期。ある巨大銀行の頭取には過去に関係を持った女子行員との間に不義の子がいた。そして、その子を我が子として密かに育てる部下。人間の愛憎をベースに、バブル前夜から銀行再編内幕まで、水面下で繰り広げられた凄絶な人間模様を描いた著者渾身の代表作。
江上 剛 (エガミ ゴウ)
1954年1月、兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、旧第一勧業(現みずほ)銀行入行。1997年の第一勧銀総会屋事件の際には広報部次長として混乱収拾に尽力した。高田馬場、築地各支店長を経て2003年に退行。銀行員の傍ら2002年に『非情銀行』で小説家デビューする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)