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「もう少し頭取を続けるからな」。金融界のカリスマと呼ばれる六十七歳の、この言葉が引き金だったろうか。メガバンクトップの座禅譲を願い、彼に仕えぬいてきた秘書室長に悪心が兆したのは。折しも、経営悪化行を吸収せんとライバル行との抗争が勃発。世界一銀行への野望をいまだ膨らませる老頭取の、こここそが戦死の舞台にふさわしい。一大再編劇の裏側で、室長の暗闘が始まった…。苛烈!経済サスペンス。
続投を目論む老頭取の執着と行内の暗闇、他行との抗争が三つ巴になりメガバンクを襲う。逃れえぬ組織人の業と修羅を描く経済サスペンス!
江上 剛 (エガミ ゴウ)
1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、旧第一勧業(現みずほ)銀行入行。本部企画、人事、高田馬場・築地各支店長などを歴任。97年の第一勧銀総会屋事件では広報部次長として混乱収拾に尽力し、事件を材にした映画「金融腐蝕列島 呪縛」(高杉良原作、役所広司主演)のモデルとなる。在職中の2002年、『非情銀行』で作家デビューするや読者の熱い支持を獲得。03年に退行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)