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「殿はいま絹屋の窯にことのほかご執心じゃ」―。近江きっての花形産業となった「湖東焼」は、藩に召し上げられてしまう。部屋住み時代に半兵衛と知り合った井伊直弼は、染付磁器の美しさと、「湖東焼」のために尽力する半兵衛の生き方に強く惹かれていた。時代の波に翻弄される彦根藩と半兵衛の運命は。
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幸田 真音 (コウダ マイン)
1951(昭和26)年、滋賀県生まれ。米国系銀行や証券会社でのディーラーや外国債券セールスを経て、『小説ヘッジファンド』で作家デビュー。国際金融の世界を舞台に、時代を先取りする作品を次々と発表。国債市場の危機的状況を鋭く描く『日本国債』は海外メディアからも注目された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)