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外資系証券会社で日本国債のディーラーに抜擢された朝倉多希は、初入札で“未達”という未曾有の異常事態に巻込まれる。未達とは応札額が足りず国債が発行に至らぬこと。このまま国は破産に向かうのか?なぜ、未達は起きたのか?戸惑う多希は、自らの応札価格が何者かに書き換えられていたことを知る。国債をめぐる問題点が生々しく散りばめられながら、ヒロイン多希とインターネット上で繋がる個性的なディーラーたち、政界官界の人物がかかわりあって物語は思わぬ方向へ。著者の名を不動のものにした傑作経済小説が、オリジナル版で初の文庫化。
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幸田 真音 (コウダ マイン)
1951年生まれ。米国系銀行などを経て95年に作家デビュー。国際金融の世界を舞台に時代を先取りした作品を次々に発表し、大きな話題を集める。テレビ・ラジオの出演や、政府税制調査会、財政制度等審議会委員としても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)