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月子の父親が陥れられることによって登場した小田村大助。奪われるようにして小田村と結ばれた月子。政治と実業の世界の鬼であった小田村は、また、奔放な性を生き、女性遍歴を重ねていく。運命にもてあそばれた月子は、短歌に道を見出すことで、傷を癒し、自らを支えようとする。―息子・由雄の眼を通し、母・月子、父・大助の愛憎の劇を冷徹に描いた自伝的作品。亡き母への痛切なる鎮魂歌。
父の力に抗いつつ短歌に生きた母への鎮魂歌――政治と実業の世界の鬼であり、奔放な性を生きた父によって運命をもてあそばれた母。短歌に道を見出すことで、自らを生き直す母の姿を感動的に追った自伝的長篇。
データなし
辻井 喬 (ツジイ タカシ)
1927・3・30~。詩人、小説家、財界人。東京生まれ。1951年、東大経済学部卒。53年、父・堤康次郎の秘書を務め、その後、財界に進み、華々しい活躍を示す。その一方で文学にも携わり、55年、第一詩集『不確かな朝』刊。小説は69年の『彷徨の季節の中で』本格的に取り組む。詩、小説、随筆と旺盛な執筆活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)