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転居するために書庫を整理する「僕」。残された母の蔵書に目をとめた「僕」は、その中に、もうひとりの母の姿を見つける。父のこと、歌人たちとの交流、そしてある死刑囚の存在。書庫の薄暗がりに映し出された揺れ動く心を描く表題作と「死刑囚と母」、父への想いを語る「遅い詫状」、パリに消えた妹を訪ねる「落葉」、「いもうと探し」、ほか一篇。『父の肖像』野間文芸賞受賞作家が描きだした、六篇の傑作、私的短篇小説集。
亡き母への新しい発見、辻井喬の私的短編集。転居するため書庫の整理を始めた主人公。そこに歌人として知られた母の歌集を見つける。
データなし
辻井 喬 (ツジイ タカシ)
1927年、東京生まれ。東京大学卒業。1955年、詩集『不確かな朝』を刊行。以来、詩、小説などを発表。1961年、詩集『異邦人』で室生犀星賞、1984年、小説『いつもと同じ春』で平林たい子文学賞、1993年、詩集『群青、わが黙示』で高見順賞、1994年、小説『虹の岬』で谷崎潤一郎賞、2000年、詩集『群青、わが黙示』から詩集『わたつみ・しあわせな日日』までの三部作で歴程賞、2004年、小説『父の肖像』で野間文芸賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)