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日本の文化が衰弱していると感じられるのはなぜか。教育改革論議で典型的に見られる「伝統尊重」の狙いは何か。情報化・消費化の進行を把え返しながら、詩歌・小説の歩みを思想性に着目して検証。伝統を「大胆な自己革新を行う運動体」「新しい文化芸術を形成する源」と位置づけて、混迷する時代における芸術・社会の再生を問う。
文化なき時代に生きる私たちにとって伝統とは何を意味するのか。文化・社会を変える力、伝統が21世紀の日本の再生する。
第1章 文学の衰弱(熱気を失った現代文学;詩のもつ位置と現在―短歌・俳句への批判と反批判 ほか);第2章 衰弱の原因(統計から文化状況が見えるか;高度成長・技術革新―第一の理由 ほか);第3章 日本文化の伝統とは何か(伝統論を避けた印象批評、事大主義;論じられるべき伝統 ほか);第4章 伝統の継承(文学の危機への対応;“歌”は聴こえるか? ほか)
辻井 喬 (ツジイ タカシ)
1927年東京に生まれる。1951年東京大学経済学部卒業。詩集『不確かな朝』を1955年に出版以来、数多くの作品を発表。現在、詩人、小説家。セゾン文化財団理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)