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幕末に生まれ、明治、大正、昭和を生き、三代の天皇に仕えた倉富は、時代の変遷をどう見つめ、年月の足音をどう聞いて、記録にとどめたのか?宮中某重大事件、皇族・華族のスキャンダル、摂政問題、白蓮騒動、身辺雑記…誰も読み通せなかった近代史の超一級史料をノンフィクションの鬼才が味わい尽くす。
序章 誰も読み通せなかった日記;第1章 宮中某重大事件―怪文書をめぐる「噂の真相」;第2章 懊悩また懊悩―倉富勇三郎の修業時代;第3章 朝鮮王族の事件簿―黒衣が見た日韓併合裏面史;第4章 柳原白蓮騒動―皇族・華族のスキャンダル;第5章 日記中毒者の生活と意見―素顔の倉富勇三郎;第6章 有馬伯爵家の困った人びと―若殿様と三太夫;第7章 ロンドン海軍条約―枢密院議長の栄光と無念;終章 倉富、故郷に帰る
佐野 眞一 (サノ シンイチ)
1947年東京生まれ、早稲田大学文学部卒。出版社勤務を経てノンフィクション作家に。著書に『旅する巨人』(文藝春秋、大宅壮一ノンフィクション賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)