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戦前から高度成長期にかけて、日本じゅうの村という村、島という島を歩き、そこに生きる人びとの生活を記録した宮本常一は、人をとろかすような笑顔と該博な知識をもって地域振興策を説き、人びとに誇りと勇気を与えつづけた。宮本が残した厖大な資料をもとに、第一級のノンフィクション作家である著者が日本各地を取材、そのまなざしの行方を追い、いまこそ求められている宮本的「経世済民」思想と行動の全容を綴る。読者に深い感銘を与えた大宅賞受賞作『旅する巨人』の続編作品。
人生の7分の1を旅に費やし、16万キロを歩いた「経世済民」家・宮本常一。司馬遼太郎ら「知の巨人たち」が敬愛した、その思いとまなざしが今蘇る。大宅賞受賞作『旅する巨人』の続編。
旅する巨人を生んだ島;父から受けた十カ条;民俗学者の誕生;旅のスタイル;海から見た日本;庶民へのアプローチ;食糧確保の使命;山河への憧憬;農業のプロとして;離島振興にかける;記録する精神;孤島のダイナミズム;地域芸能への思い;路上観察者の眼;日本人が忘れたもの;官僚たちが語る宮本常一
佐野 真一 (サノ シンイチ)
昭和22(1947)年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経てノンフィクション作家に。民俗学者・宮本常一とそのパトロン・渋沢敬三の精神的交流を描いた『旅する巨人』で第二八回(平成9年)大宅壮一ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)