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わが国に資本主義を産み落とし根づかせた栄一、それを継承し育んだ嫡孫・敬三。その狭間にあって廃嫡の憂き目にあった篤二。勤勉と遊蕩の血が織りなす渋沢家の人間模様をたどることは、拝金思想に冒されるはるか以前の「忘れられた日本人」の生き生きとした息吹を伝えることにも重なる。この一族は、なにゆえに「財なき財閥」と呼ばれたのか。なぜ実業家を輩出しなかったのか。いま新たな資料を得て、大宅賞受賞作家が渋沢家三代の謎を解き明かす。
プロローグ 「財なき財閥」の誇り;第1章 藍玉の家;第2章 パリの栄一;第3章 家法制定;第4章 畏怖と放蕩;第5章 壮年閑居;第6章 巨星墜つ;第7章 にこやかなる没落;エピローグ 深谷のブッデンブローク家