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神戸の零細な薬屋に生まれた中内功は、地獄のフィリピン戦線を奇跡的に生き延び、戦後、三宮の闇市から事業を始めた。流通の世界に革命を起こし、高度経済成長と足並みをそろえるように急成長を実現、日本一の小売業者にのしあがる。しかし、破滅の足音はすぐそこまで迫っていた。二十年以上にわたる取材をもとに、圧倒的なディテールで中内ダイエーと戦後日本を描いたノンフィクション大作、増補完全版。
プロローグ 私はなぜ中内ダイエーの盛衰を書いたのか;第1部 苦悶と狂気(沈む半月マーク;メモリアルのなかの流通帝国);第2部 飢餓と闇市(三角の小さな家;書かれざる戦記;日本一長い百貨店;キャッシュレジスターの高鳴り;牛肉という導火線);第3部 拡大と亀裂(神戸コネクションと一円玉騒動;わが祖国アメリカ;黄金の六〇年代;ベビーブーマーたち;血と骨の抗争);第4部 挑戦と猜疑(「わが安売り哲学」;三島由紀夫と格安テレビ;一兆円は一里塚;バブルの予感、V革の悲劇)
佐野 眞一 (サノ シンイチ)
1947年、東京生まれ。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経てノンフィクション作家に。時代をえぐりとるようなルポや、綿密な資料調査と粘り強い取材によって日本近現代史の巨大なテーマに正面から迫る作品を書き続けている。『旅する巨人』で大宅壮一ノンフィクション賞、『甘粕正彦 乱心の曠野』で講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)