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脳出血、癌…ある日突然、二重の災厄に襲われたらどうする?!突き上げる衝迫のなか、死に身で書き抜いた生と死、現世への異議、そして自分への「有罪宣告」。
脳出血で倒れ、癌で入院中の著者による新たな生のための遺書。生と死、そして国家と戦争を巡って自問自答を重ねる。
第1章 死、記憶、恥辱の彼方へ(記憶を失うこと;自己身体として生きる ほか);第2章 狂想モノローグ―「かさねてきた徒労のかずをかぞえるな」;第3章 人の座標はどのように変わったか(風景の耐えられない軽さ;万物商品化と物語の喪失 ほか);第4章 視えない風景のなかへ(「言葉と言葉の間に屍がある」―沼沢均を偲ぶ会へのメッセージ;『自動起床装置』の想い出 ほか);第5章 自分自身への審問
辺見 庸 (ヘンミ ヨウ)
1944年宮城県石巻市生まれ。早稲田大学文学部卒業。70年、共同通信社入社。北京特派員、ハノイ支局長、編集委員などを経て、96年退社。この間、78年、中国報道で日本新聞協会賞、91年、小説『自動起床装置』(文藝春秋刊、文春文庫、新風舎文庫)で芥川賞、94年、『ものを食う人びと』(共同通信刊、角川文庫)で講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)