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私達は、この世の物事をすっきり言い当てる言葉を、慎重に退けなければならない―。金融破綻、食品の産地偽装、自殺増加、対応が後手後手に回る政府。この国で起こる複雑な悲喜劇を、時に呆れ、絶望しながらも作家・高村薫は見つめ、考え、理性の言葉で書き続けた。「AERA」連載を文庫化。
三年に一度の夏の風物詩;橋崩落で揺らぐ「私のアメリカ」;身体で記憶し続ける、六十二年前の夏;お金という記号;地球は「美しい星」か;敬老の日とはなんだろう;「想定」という幻想;確かな絶望が刺激する;「いい子」とは何か;国連に憧れた子どもの頃〔ほか〕
高村 薫 (タカムラ カオル)
1953年大阪市生まれ。国際基督教大学教養学部卒。専門商社退社後の90年『黄金を抱いて翔べ』で日本推理サスペンス大賞を受賞しデビュー。93年『リヴィエラを撃て』で日本推理作家協会賞(長篇賞)、『マークスの山』で第109回直木賞、98年『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞、2006年『新リア王』で親鸞賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)