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「天才とは永遠の忍耐だ」―これはルネサンス期を代表する芸術家ミケランジェロの至言だが、その言葉が生まれた背景を知れば、より深く味わい、自らの人生の糧として胸にきざむことができる。本書は、古今東西から100の名言を厳選し、エピソードなどを織り交ぜながら、その意味や内容をやさしく解説する。愛、人生、幸福など、“自分”を確認しながら耽読できる箴言集。
第1章 自然・真理―「時間」「存在」から「幸福感」まで(万物は流転する―ヘラクレイトス(BC五四〇頃~BC四八〇頃);火が温かさを、雪が冷たさを発するように、至高の存在は理性を発生させる―プロチノス(二〇五頃~二七〇) ほか);第2章 人・人生―「無知の知」から「欲望の本質」まで(人は必要に迫られると、すぐに実力を発揮する―ピタゴラス(BC五七〇頃~BC五〇〇頃);故きを温ねて新しきを知ればもって師たるべし―孔子(BC五五一~BC四七九) ほか);第3章 愛・精神―「エロス」から「他者愛」まで(恋愛(エロス)とは感覚的なものが、精神的なものに前進しようとする努力である―プラトン(BC四二七~BC三四七);節度ある生活の最大の成果は自由である―エピクロス(BC三四一~BC二七〇) ほか);第4章 労働・価値観―「お金」から「成功の秘訣」まで(幸福になるには肉体が健康な上に財産がなくてはならぬ。賢人といえども財産がなくては不幸である―アリストテレス(BC三八四~BC三二二);財産を増やすことしか考えない人間は、富以外の何物かを高く評価する者を許さない―ペトロニウス(生年不詳~六六) ほか);第5章 戦争・社会―「政治」から「リーダー論」まで(其の疾きこと風の如く、其の徐かなること林の如し。侵略火の如く、動かざること山の如し―孫子(生没年不詳);暴君から財産を奪うことは決して自然に反しない―マルクス・トゥッリウス・キケロ(BC一〇六~BC四三) ほか)
金森 誠也 (カナモリ シゲナリ)
1927年、東京生まれ。東京大学文学部独文学科卒業。日本放送協会(NHK)勤務後、広島大学教授、静岡大学教授、日本大学教授を歴任。専門はドイツ文学、ドイツ思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)