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戦略を構築する際に唯一信頼できる指標は、収益性である。この目標を達成するためには、日本企業は経営に対する価値観を根本的に転換する必要がある。企業の成功、すなわち経済的価値、顧客への価値、さらには社会的価値を生み出しているかどうかを測る際には、投資に対する収益性を確保しているかどうかが最終的な判断材料とならねばならない。資本は貴重な資源であり、効率的に運用しなければならない対象として考えるべきである。そして、企業やマネジャーの名声や評判は、事業規模ではなく、戦略の独自性に基づくべきである。日本企業は、1960年代から80年代にかけて編み出してきたQCや統計管理手法の“現代版”を積極導入する必要がある。その取り組みにおいては製品の品質改善や生産性向上に傾けたのと同程度の情熱を注ぎ込まなければならない。経営学界の第一人者が10年の調査・研究を基に初めて著す日本企業のための戦略論。
第1章 国際競争力の日本型モデル;第2章 日本型政府モデルの再考;第3章 日本型経営の再検討;第4章 日本の競争力の原泉;第5章 日本はいかにして前進すべきか:政府への課題提言;第6章 日本企業を変革する;第7章 日本は競争できるか
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