Archive for 12月, 2011

自由な市場経済で多くの人々はより良くなるか

12月 17日 | 投稿者:博士 | 書評

『競争と公平感 市場経済の本当のメリット』 大竹文雄/著 (中央公論新社) 「市場による自由競争によって効率性を高め、貧困問題はセーフティネットによる所得再分配で解決することが望ましい」。これはどんな経済学の教科書にも書かれていることであり、そしてほとんどの経済学者が豊かさと格差解消を達成できると考えている組み合わせである。 それが日本では通用しない。アメリカの調査機関ピュー研究所によるグローバル意識調査(2007年)において、「貧富の差が生じるとしても、自由な市場経済で多くの人々はより良くなる」という考え方に賛成する人の割合は、多くの国で70%を超える(アメリカ、イギリスのほか、インド、韓国などのアジア諸国においても)。しかしながら日本での数値は49%であり、ドイツ(65%)やフランス(56%)といった比較的市場に対する信頼の低い大陸ヨーロッパ諸国や、中国(75%)、ロシア(53%)とい... 続きを読む

憂鬱でなければ、仕事じゃない

12月 7日 | 投稿者:博士 | 書評

『憂鬱でなければ、仕事じゃない』 見城徹/著 藤田晋/著 (講談社) 角川書店の名物編集者として手腕を発揮した後、幻冬舎を立ち上げて出版界の一角を占めるまでに育て上げた見城氏と、サイバーエージェントを史上最年少で上場させた藤田氏の、二人の起業家による共著です。 見城氏の格言的な言葉について、二人の思いや実例を述べるスタイルで進みます。一つの言葉につき6ページ程度で構成されており、非常に読みやすい構成になっています。 第一章~第二章では、主に自分自身について、いかに厳しく律し、鍛えるかといった、仕事で成果を出すための心構えや取り組み姿勢について述べられています。 第三章~第四章は、他者に対する接し方について、具体的な行動を挙げながら書かれています。誠意とホスピタリティの溢れる、対人的な努力としてのサービスについて、また関心、信用、貸し借りなど、他者との関係性についても述べられています。 第... 続きを読む

有り得ない程の交渉力と成功 -その源泉は?

12月 2日 | 投稿者:博士 | 書評 タグ: , ,

『スティーブ・ジョブズ 神の交渉力』 竹内一正/著 簡単に前言を翻し、相手を落とし入れ、義理などに微塵もとらわれず、相手の言い分は一切受け入れない… 本書は表面的にはスティーブ・ジョブズの、特に破天荒な交渉エピソードに主眼を置いた半生記である。具体的に交渉技術を解説したものではなく、従って読んでもすぐに交渉やプレゼンのレベルアップに役立つものではない。 しかしながら、ジョブスが交渉において神懸り的な力を発揮し、成功を掴み取ってきた力の源泉は何か?それは人々をあっと言わせたいという心からの欲求であり、それを実現するための圧倒的な執念であり、空間軸も時間軸も含めたビジョンのスケールの大きさである。 本書のエピソードからこれらを読み取るとき、能力やその発現としてのパフォーマンスにおける、想い、姿勢、ビジョンの重要性に気付かされる。 ビジネスパーソンとしての在り方を改めて考えさせられる一冊である。... 続きを読む

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